有線ブロードネットワークス(USEN)は、ギャガ・コミュニケーションズ(GAGA)に対して100億円規模の第三者割当増資を行なう経営支援の検討を開始したと発表した。
今回の経営支援検討は、GAGAが10月2日に発表した通期業績予想の修正を受けて行なわれるもの。今期もっとも大きな作品である「ヴァン・ヘルシング」が想定の興行収入を得られなかった、2004年9月3日に発表した2期連続の赤字決算となる業績予想の修正内容を受けて一部ビデオメーカーやテレビ放送局で版権の買い控えが発生したといった理由から、連結通期では営業利益が1億3,700万円の黒字から82億の赤字へ、当期純利益は22億 2,500万円の赤字から105億円の赤字へと大幅に下方修正されている。
GAGAではこれを受けて、第三者割当てによる新株式発行を検討する。USENではGAGAに対して100億円程度の経営支援を検討するほか、GAGA取締役とエイベックス名誉会長を務める依田巽氏なども30億円から50億円の支援を検討している。
USENでは今回の支援によって、ブロードバンドにおける映画配信やカラオケ店舗での映画興行といった事業で優位な立場を確保し、新たなDVD の販売手法の構築を図る方針。また、「優良コンテンツをあらゆる顧客へいつでもどこでも提供する」新たな戦略も実現できるとしている。なお、第三者割当増資の最終決定は、GAGAに対する企業精査および金融機関による支援を踏まえ、月内をめどに行なわれる予定だという。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.usen.com/corporate/release/2004/pdf/041012.pdf
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( 甲斐祐樹 )
2004/10/12 20:53
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