広告配信会社の独ADTECHは21日、Mozilla系ブラウザが欧州市場におけるシェアを1割程度にまで伸ばす一方、Internet Explorer(IE)利用者の広告クリック率がMozilla系ブラウザに比べて激減しているとの調査結果を発表した。
2005年3月時点での欧州市場のブラウザシェアは、IE 6.xが80.25%、IE 5.5が3.59%、IE 5.0が2.98%で、IE系が合計86.82%と依然として圧倒的多数を占めた。しかし一方で、Firefox 1.0が8.96%、Mozillaが1.14%となり、Mozilla系ブラウザが合計で10.1%を占めた。2004年11月の統計ではFirefoxのシェアが5.5%だったため、Mozilla系のシェアがほぼ倍増したことを意味している。ちなみにOperaは1.12%、Netscape 7.xは0.71%だった。
調査では、各ブラウザ利用者における広告のクリックレートも比較しているが、注目されるのはIE利用者におけるクリックレートの激減だ。IE 6.x利用者のクリックレートが2004年11月には0.44%だったのに対して、2005年3月には0.24%とほぼ半減した。IE 5.5や5.0でもこの減少傾向は顕著である。一方でFirefox 1.0利用者のクリックレートはこの4カ月で0.11%のまま変化せず、Mozillaでも0.24%から0.2%へと微減するに止まった。
クリックレートの変化の理由についてADTECHでは、11月というクリスマス商戦前の時期の影響と年初めに見られた住宅広告の増加が引き起こしたものと考えているが、それを考慮に入れてもFirefox利用者のクリックレートはIE利用者よりも安定しているようだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.adtech.de/NewsPresse/news_detail.php?lang_id=en&node=4¤t=190
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・ IEユーザーのクリックレートはFirefoxの4倍~独調査結果(2004/12/08)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/22 11:54
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