ブラウザのシェアに関する最新調査結果が27日、オランダのOneStat.comと米コンサルティング会社のJancoから発表された。
OneStat.comが発表した3月時点の調査結果によると、Internet Explorer(IE)のシェアは86.63%で、1カ月前に比べて0.65ポイント減少した。一方、Firefoxは8.69%で0.24ポイント増加している。以下、Safariが1.26%、Netscapeが1.08%、Operaが1.03%だった。
この結果についてOneStat.comの共同創業者であるNiels Brinkman氏は「Firefoxの世界的利用率の著しい成長は、現時点で減速しているようだ。Mac用IEのユーザーがSafariに移行しているため、その世界的な利用率が未だ成長しているように見える」とコメント。IEのシェア減少の原因が、FirefoxではなくSafariによるものと分析している。
Jancoの「Janco's April Browser Market Share Study」では、Firefoxの躍進に焦点を当てている。それによると、4月26日時点の調査結果はIEが83.07%、Firefoxが10.28%、Mozillaが3.81%、Netscapeが0.92%、AOLが0.85%、MSNが0.67%、Operaが0.41%の順だった。FirefoxとMozillaが合計14%以上を占め、IEの最大の競争相手となっており、ユーザーがMicrosoft以外のソリューションを求める傾向が明らかになったとしている。
JancoのVictor Janulaitis CEOは「3カ月もかからずにFirefoxはブラウザ市場の10%を掴み取った。複数の業界のニュースソースとの対話やJancoの予測を加えると、我々は次の四半期までにFirefoxがブラウザ市場の25%を獲得することもあり得ると感じている」とコメントしている。
このほか、ドイツの広告配信会社のADTECHも欧州市場に限定した調査の結果を21日に発表していたが、そこではMozilla系ブラウザが合計で10.1%を占めていた。ブラウザのシェアに関しては、調査を行なうサイトの種類によっても大幅に傾向が変わることや調査する企業や団体によって分析方法も変わることがあり、厳密な数字を得ることが非常に難しいが、こうして複数の調査を合わせてみると傾向が浮かんでくる。現時点ではIEのシェアが8割強、Firefoxを含めたMozilla系ブラウザが1割前後と考えるのが妥当のようだ。
関連情報
■URL
OneStat.comの調査結果(英文)
http://www.onestat.com/html/aboutus_pressbox37.html
Jancoのニュースリリース(英文)
http://www.e-janco.com/PressRelease/press_release%2020050426%20Browser.htm
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・ Mozilla系ブラウザが欧州でシェア1割を確保、IEの広告クリック率は激減(2005/04/22)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/04/27 12:41
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