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CAのセキュリティ対策製品に深刻な脆弱性~リモートコントロールの恐れも


 Computer Associates(CA)は23日、同社のセキュリティ対策製品に脆弱性が存在することを発表した。デンマークのSecuniaによれば危険度は5段階中、上から2番目の“Highly critical”。

 発表された脆弱性は、BrightStor ARCserve Backup r11.1 Windows、eTrust Antivirus 6.0/7.0/7.1、eTrust Antivirus for the Gateway 7.0/eTrust Antivirus for the Gateway r7.1、eTrust EZ Antivirus 2005(v6.2)、eTrust EZ Antivirus 6.1/6.2/6.3/6.4/7.0、eTrust Intrusion Detection 1.4.1.13/2.0/3.0、eTrust Secure Content Manager 1.0/1.1、EZ Armor 2.0/2.3/2.4/3.1、EZ Armor LE 2.0/3.0、InoculateIT 6.0、Vet Antivirus 10.66といった製品に影響がある。

 CAによれば、この脆弱性は同社の「Vet Antivirus」エンジン(VetE.dll)において、OLE(Object Linking and Embedding)のデータ転送時に整数値の境界チェックが不正確なことが原因。脆弱性を悪用することでOfficeドキュメントなどを通じてヒープオーバーフローや外部から任意のコードが実行されてしまう恐れがあるという。

 一部製品に関しては自動的に修正プログラムが適用されるが、eTrust EZ Antivirus 6.xやeTrust EZ Armor 2.xを利用しているユーザーは手動で修正プログラムを適用する必要がある。また、Vetエンジンに脆弱性の原因があることから、脆弱性の影響を受けないバージョン「11.9.1」以降を適用するよう呼びかけている。

 このほかSecuniaでは、Zonelabsのセキュリティ対策製品「ZoneAlarm Antivirus 5.x」「ZoneAlarm Security Suite 5.x」シリーズにも同様の脆弱性があると発表。危険度も“Highly critical”とCA製品と同じ危険度が設定されている。なお、こちらは国内で販売されているZoneAlarm 4.xシリーズには影響はない。

【追記 20:00】

 なお、CAが国内向けに販売している「eTrust アンチウイルス 2005」でも、脆弱性が確認されたウイルス検知エンジンが利用されているが、すでに修正プログラムが提供されており、インターネットに接続しているユーザーであれば自動的に適用される。CAでは「現在利用されているユーザーについては、安全な状態になっている」としている。


関連情報

URL
  Computer Associatesの脆弱性情報(英文)
  http://www3.ca.com/securityadvisor/vulninfo/vuln.aspx?id=32896
  eTrustによる脆弱性情報(英文)
  http://crm.my-etrust.com/CIDocument.asp?KDId=1588&GUID=8126326DF6DC43379479EE07B2FA5D2C
  Secuniaのアドバイザリ(英文、Computer Associatesの製品について)
  http://secunia.com/advisories/15470/
  Secuniaのアドバイザリ(英文、Zone Labsの製品について)
  http://secunia.com/advisories/15479/

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( 鷹木 創 )
2005/05/25 13:55

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