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国内のファイル交換ソフト利用者が127万4,000人に~ACCS調査


 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と日本レコード協会は31日、「ファイル交換ソフトの利用実態」に関するアンケート調査の結果を公表した。ファイル交換ソフトの利用者は約130万人、利用経験者は400万人を超えることが明らかになった。


インターネットユーザーの約1割がファイル交換ソフト利用経験あり

 調査は1月14日から18日までアンケートサイトで実施し、2万6,133人から有効回答を得た。これによると、調査時点でファイル交換ソフトを「現在利用している」と回答した人は2.7%で、「過去に利用していた」人は6.3%だった。2004年に行なった同様の調査では、「現在利用」が2.8%、「過去利用」が4.3%だった。

 2005年1月に総務省から発表された「ブロードバンド契約者数等の推移」からインターネット利用者を4,718万9,000人と想定すると、「現在利用」は約127万4,000人、「過去利用」は約297万3,000人に上る。合計すると、ファイル交換ソフトの利用経験者は400万人を超える結果となった。なお、前年調査では「現在利用」が約94万9,000人、「過去利用」が約145万7,000人だった。


利用されているファイル交換ソフトは「WinMX」が最多、2位は「Winny」

 現在利用していると回答したユーザーが利用したことのあるファイル交換ソフトとしては、「WinMX」が69.8%で最も多く、「Winny」が49.8%と続く。3位以下の「Gnutella」(6.4%)、「Kazaa」(4.8%)を大きく引き離していることから、国内では主に上位2つのソフトが利用されていることがわかる。

 ファイル交換ソフトを利用してダウンロードしたことのあるファイルをジャンル別に見てみると、「現在利用」「過去利用」ともに音楽関連ファイルが最も多く、映像関連ファイルが続く。

 コンテンツの種類別に利用したファイル交換ソフトを尋ねたところ、音楽関連ファイルについてはWinMXが58.7%で、Winnyは26.0%に止まった。一方、映像関連ファイルについてはWinMXが44.4%、Winnyが35.9%、ソフトウェアについてはWinMXが36.5%、Winnyが35.9%となっており、WinMXとともにWinnyが利用される割合が高かった。


ダウンロード総数は1人年間236ファイル、映像・音楽ファイルは90%が著作権侵害

 ファイル交換ソフトを利用したコンテンツの流通状況としては、現在利用しているユーザーが過去1年間にダウンロードしたファイルの総数は平均236ファイルで、前年調査時よりも100ファイル近く増加していた。ダウンロードしたコンテンツの内訳では、「音楽関連ファイル」が平均95.2ファイルで最も多く、「映像関連」の90.5ファイルが続く。以下は「写真関連」が40.6ファイル、「ソフトウェア」が5.2ファイル、「文書関連」が4.8ファイルの順となっている。

 また、ファイルを他人に送信できる状態にする「ファイル共有(アップロード)」については、現在利用者しているとした人の3分の1以上となる35.5%が経験していた。こちらの数値に関しては、2002年調査以降、低下傾向にある。

 ACCSによれば、ダウンロードされたファイル名から判断すると、ファイル交換の対象となっている音楽ファイルの90%、映像ファイルでは86%が、権利者の許諾がないものだとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www2.accsjp.or.jp/topics/release1.html
  「ファイル交換ソフト利用実態調査」結果概要(PDF)
  http://www2.accsjp.or.jp/news/pdf/p2psurvey2005.pdf

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( 増田 覚 )
2005/05/31 19:05

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