米国の調査会社NPD Groupは7日(米国時間)、「iTunes Music Store」など有料音楽配信サービスの人気が無料P2Pファイル交換ソフトに肩を並べつつあるという調査レポートを発表した。
同社が米国で3月に実施した音楽配信サービスの利用状況の調査によれば、「WinMX」が210万世帯で最も多かった。2位はiTunesとP2Pファイル交換ソフト「LimeWire」の170万世帯で肩を並べた。有料サービスとしては、「Napster」が7位、「Real Networks」が9位にランクインしている。
また、米国のインターネット利用可能世帯のうち、4%で有料音楽ダウンロードストアが利用されていた。これらの利用者の多くは30代以上(平均年齢33歳、平均世帯年収83,000ドル)だったが、若年層では他の年齢層と比較してP2Pファイル交換ソフトを利用する傾向が見られた。一方、年齢層が高くなるほどP2Pソフトを使用するユーザーは少なくなっており、NPDでは「レコード業界が取り組んでいる著作権侵害訴訟の影響が大きい」と分析する。
NPD GroupのRuss Crupnick氏は「音楽配信サービスにおいて、iTunesはほとんどのP2Pソフトよりも人気を集めている。トップ10内のNapsterやReal Networksを含めた有料ダウンロードストアは、不法ファイル共有にとって変わる存在となった」とコメントしている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.npd.com/dynamic/releases/press_050607.html
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( 増田 覚 )
2005/06/08 20:08
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