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トレンドマイクロのエバ・チェン代表取締役社長兼CEOは、23日に東京都内で開かれた記者会見で、スパイウェアやスパムメールへの対策には企業買収を有効に活用する方針を示した。| 
 |  | エバ・チェンCEO |  
 「創立以来トレンドマイクロでは社内で技術革新を行なってきたが、最近は企業買収も行なう。我々はこれだけ持っているというのではないく、ユーザーが何を望んでいるかが重要だ。そのために、我々が持っていないものは何かということに注目した。ユーザーをスパイウェアやフィッシング、ファーミング詐欺から守るために、企業買収による新製品のスピーディーな市場投入を行なう。」
 
 買収先企業の選定基準は、1)トレンドマイクロの既存技術と迅速に融合できる特定ソリューション専業メーカーであること、2)資金調達や収益増を目的とせず、顧客の利便性向上に役立つこと、2)技術を中心とした企業資産や企業文化が似通っていること――の3つ。
 
 すでにトレンドマイクロでは、スパイウェア対策ベンダーである米InterMuteを5月に、6月にはスパムメール対策ベンダーである米Kelkeaを相次いで買収。6月20日には北米で、スパイウェアを無効にする「CWShredder」やPCの使用状況に応じてスキャンを行なう「Trickle Scan」といったInterMuteの技術を活用したコンシューマ向けスパイウェア対策ソフト「Trend Micro Anti-Spyware 3.0」を発売している。
 
 
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| InterMuteの技術 | InterMuteの技術を活用したスパイウェア情報サービス |  このほか、メモリ上のスパイウェアを検知する「Venus Spy Trap」やスパイウェアの侵入方法を解析する「Spy Sleuth」などInterMuteの技術を紹介。また、スパムメール対策としてKelkeaの「IP-Dynamic」とトレンドマイクロの技術を融合したソリューションの概要などを説明した。いずれの技術についても製品化の予定など詳細は未定だが、次期ウイルスバスターなど今後のトレンドマイクロ製品に反映するという。
 
 チェンCEOは「今後は、CISCO NACや企業向けEPSなどと組み合わせたネットワーク統合ソリューションを提供するほか、受けたダメージを過去に遡ってシステムのリカバリが可能な“バックトゥザフューチャー”なダメージリカバリソリューションも提供する」と語った。
 
 
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| Kelkeaの「IP-Dynamic」とトレンドマイクロの技術を融合 | 今後のロードマップ |  関連情報
 
 ■URL
 Kelkea社買収のニュースリリース
 http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2005/news050615-2.htm
 Intermute社買収のニュースリリース
 http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2005/news050510.htm
 
 ■関連記事
 ・ トレンドマイクロ、スパイウェア対策企業の米InterMuteを買収(2005/05/11)
 ・ Trend Micro、北米でスパイウェア対策ソフトの新製品を発売(2005/06/21)
 
 
 
 
( 鷹木 創 )
2005/06/24 13:10
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