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NTTドコモがタワーレコードの筆頭株主に、おサイフケータイなどで協力


NTTドコモ執行役員プロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部長の夏野剛氏(左)、タワーレコード代表取締役社長最高経営責任者の伏谷博之氏(右)
 NTTドコモとタワーレコードは、おサイフケータイや音楽情報配信といった分野での協力関係構築を目的として、資本・業務提携を締結した。

 両社の提携により、全国のタワーレコード店舗において、おサイフケータイを活用する新たなクレジット決済サービスや、情報配信サービス「トルカ」などが利用できるようになる。また、中長期的な戦略として、携帯電話向け楽曲試聴サービスなど、音楽に関連した情報配信も行なっていく。なお、クレジット決済サービスは2005年度下半期にもモデル店舗としてタワーレコードに導入される見込み。

 NTTドコモでは、第三者割当増資の引き受けなどによって、タワーレコードの発行済株式総数のうち、約42%にあたる株式を約128億円で11月下旬にも取得する予定。これによりNTTドコモはタワーレコードの筆頭株主となり、非常勤役員の派遣が検討されている。

 7日には都内で記者向けの発表会が開催され、タワーレコード代表取締役社長最高経営責任者の伏谷博之氏、NTTドコモ執行役員プロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部長の夏野剛氏が提携の背景などを語った。

 提携の概要などは伏谷氏より説明された。同氏は日本で独立してから25年を数えるタワーレコードの歴史を簡単に紹介した後、「最近はインターネットなど新しいチャネルで、音楽との新しい出会いの場が必要になってきた。ケータイは高いポテンシャルを持っており、インフラとして非常に大きいものがある」と提携の背景を説明。「タワーレコードとして、店舗での努力も怠らず、すべてのチャネルを利用して市場の活性化に務める」とし、新たな市場の創出に向けた意気込みを述べた。

 夏野氏は今回の提携について、「タワーレコードの客層である若者に、おサイフケータイの良さを目に見える形で提供できるようになる。携帯電話のヘビーユーザーとタワーレコードのユーザーは近く、シナジーが期待できる」などと述べ、互いのユーザー層による相乗効果に期待を寄せた。

 なお、携帯電話向けの音楽配信については、両氏とも「積極的に考えている」とするにとどまった。夏野氏は「NTTドコモだけで音楽配信を始めることはない。いろいろ分析している最中だが、フルの楽曲配信だけで意味があるのか、検討中の段階。音楽と携帯の相性は良いので、機会があれば積極的に取り組んでいきたい」とし、楽曲配信には前向きながらも慎重に取り組む姿勢を見せた。


提携の背景 協業内容にはNTTドコモのクレジット決済サービスも

音楽に関するコンテンツを共同で制作 店舗と携帯を連携したマーケティングも検討領域として紹介

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20051107.html

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( 太田亮三 )
2005/11/07 21:39

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