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12月だけで2度目、またもや関電がWinnyで情報流出~経産省も厳重注意


 関西電力は22日、同社の原子力発電所に関する技術資料などがWinny上に流出したと発表した。21日に経済産業省原子力安全・保安院からの報告を受けて判明した。業務情報を保存していた関西電力社員の個人PCがウイルスに感染したためだという。

 流出した資料は、原子力発電所の燃料に関わる技術資料などのファイル3,000件、容量は約300MB。1994年9月から2005年12月ごろまでのデータだった。核物質防護に関わる情報は含まれていないものの、名前、住所など1,500人分の住所録を含んだ関係者名簿も流出した。また、詳細は不明だが、社員本人の趣味などに関する個人的なデータも流出している。

 情報が流出した時期は特定できていないが、確認できたファイルのうち最新のものは2005年12月9日付だったという。関西電力では、違う社員の個人PCがウイルス感染したことが原因の原発関連情報の流出が12月9日に発覚している。

 関西電力では2002年3月から全社員を対象とした研修などを実施し、業務情報の持ち出し禁止などを通知していた。また、2005年6月以降頻発している発電所関連の情報流出事件を受けて、注意喚起も行なっていたという。また、12月9日に発覚した情報流出事件を受けて、原子力事業本部の全社員を対象にWinnyやWinMXなどのP2Pソフト利用経験を問う確認書を提出させていた。ただし、利用経験のある社員数は明らかにしていない。

 相次ぐ情報流出を重く見た原子力安全・保安院では27日、関西電力に対して口頭で情報管理を徹底するよう厳重注意。改めて文書での指導も行なうという。なお、原子力安全・保安院では9日発覚した事件についても厳重注意していた。

 関西電力では、個人PC内の業務情報を確認・削除させるにあたり、新たに全社員にその手順を明示した上で確実に実施させ、削除の結果をチェックシートに基づき各所属の情報セキュリティ管理者に確認させる方針。「二度と同じことを繰り返さないよう徹底する」としている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.kepco.co.jp/pressre/2005/1222-3j.html
  原子力安全・保安院
  http://www.nisa.meti.go.jp/

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( 鷹木 創 )
2005/12/27 18:15

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