| 米Googleは17日、ラジオ広告配信技術を販売している未公開企業の米dMarcを買収することで最終合意に達したと発表した。
 
 dMarcが販売しているのは、ラジオ局が広告枠の営業、放送スケジュール、広告主への放送レポートなどの作業を行なうのを自動化できるプラットフォーム。ラジオ局の広告関連経費を削減すると同時に、広告主にとっても広告キャンペーンを効率よく進めることができるようになる。
 
 発表によると、Googleは将来的にdMarcの技術をGoogle AdWordsプラットフォームと統合する予定だ。Googleに広告を出稿する広告主にとっては、Webと同時にラジオにも広告を出すことができるようになる。なお、Googleはすでに印刷物への広告出稿の実験を行なっているとされる。
 
 dMarcの全株式を取得するため、Googleはまず前金として1億200万ドルを現金で支払う。その後、GoogleとdMarcの製品統合の進捗状況、dMarcの売上、広告在庫実績などが向こう3年間で条件を満たせば、Googleは最大で11億3,600万ドルの追加報酬を支払うことになっている。最終的にdMarcに対して支払われる金額は3年間の状況次第でより低くなる可能性がある。買収手続きは2006年第1四半期までに完了する予定だ。
 
 今回の買収についてGoogleの広告営業担当副社長であるTim Armstrong氏は「Googleは、ターゲットされた計測可能な広告をほかの形態のメディアにも拡大していくための新しい方法をいつでも探求している」とコメント。Webから印刷物に、そしてラジオ広告に進出するのと同様に、Googleが今後、テレビなど他のメディアへの広告にも進出することを予感させている。
 関連情報
 
 ■URL
 ニュースリリース(英文)
 http://www.google.com/press/pressrel/dmarc.html
 dMarc(英文)
 http://www.dmarc.net/
 
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/01/18 11:53
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