米国で検索の多くの割合を占めるGoogle、Yahoo!、MSN、AOLという4強サーチエンジンのうち、Googleが最低のコンバージョンレートだったことが、米アクセス解析企業のWebSideStoryの最新調査によって明らかになった。サーチエンジン利用率では半数近くのシェアを占めるGoogleだが、別の側面が見えてくる。
コンバージョンレートとは、サイトにアクセスしてきた人のうち、実際に商品を購入したり会員登録するなど何らかの行動をとった人の割合を指す。今回の調査では、特定のサーチエンジンによって一般消費者向けショッピングサイトに誘導された場合において、購入や何らかの行動に結び付いた割合をコンバージョンレートと呼び、その数値を比較している。
WebSideStoryが2006年1月に調査した結果、コンバージョンレートが最も高かったのはAOLの6.17%で、次いでMSNの6.03%、Yahoo!の4.07%、Googleは最下位の3.83%だった。とはいえ、これらの数値は平均的なサーチエンジンを大幅に上回っているのもまた事実だ。すべてのサーチエンジンの平均コンバージョンレートは1.97%だった。今回よりも高い数値を示した2005年10月~12月の調査で、全サーチエンジンの平均コンバージョンレートは2.30%だったことからも、これら上位4つのサーチエンジンが驚異的なコンバージョンレートであることが理解できる。
ただし、この調査では投資対効果ではなく、あくまでコンバージョンレートに着目しただけであり、さらにサンプルとなったショッピングサイトは年間30億ドル以上の売上を持つサイトに限定して行なわれていることにも注意が必要だ。
人気のあるGoogleが他の3つのサーチエンジンよりも低いコンバージョンレートを示している理由について、WebSideStoryのシニアデジタルマーケティングコンサルタントのAli Behnam氏は「AOL、MSN、Yahoo!のようにコンテンツやサービスが豊富なポータルでは、より購入に結び付く傾向が高い人口統計に魅力的に映るかもしれない。その一方でGoogleは購入する意思がより低い、ただ見るだけの人にとって魅力的に映るのかもしれない」と述べ、利用者の傾向の違いがこのコンバージョンレートの差に結び付いている可能性を推測している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.websidestory.com/company/news-events/press-releases/view-release.html?id=319
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/02/16 13:11
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