国際レコード産業連盟(IFPI)は4日、音楽ファイルをP2Pネットワークにアップロードするなどして違法に共有した個人を対象として、新たに約2,000件の訴訟を起こしたことを明らかにした。
今回の訴訟は、FastTrack(Kazaa)、Gnutella(BearShare)、eDonkey、DirectConnect、BitTorrent、Limewire、WinMX、SoulSeekなどの主要なP2Pファイル交換ソフトに対して、違法に音楽ファイルをアップロードしたユーザーを対象として起こした。訴訟を行なった国は、オーストリア、デンマーク、フィンランド、ドイツ、香港、アイスランド、イタリア、ポルトガル、スウェーデン、スイスの計10カ国に上る。
IFPIおよび各国の関連団体による取り組みは今回の提訴で合計19カ国に及び、米国を除く18カ国でこれまでに約5,500件の訴訟を起こしている。被告となった人の多くは20歳から35歳までの男性だが、違法なファイル共有を行なった子供の両親に対する訴訟も多くなっているという。IFPIでは、子供が家のPCで行なった行為については、保護者に責任が及ぶことになると警告している。
IFPIによれば、これまでに訴訟の対象となったユーザーには、フィンランドの大工、英国の郵便配達人、チェコのITマネージャー、ドイツの判事、フランスのシェフなど様々な職種の人が含まれる。これらの訴訟により、既に数百人が平均2,633ユーロ(約38万円)の賠償金を支払っているという。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.ifpi.org/site-content/press/20060404.html
■関連記事
・ IFPI、違法音楽ファイル共有に対しアジアなど5カ国で2,100件の訴訟(2005/11/16)
( 三柳英樹 )
2006/04/05 12:56
- ページの先頭へ-
|