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ドリームテクノロジーズ、平成電電のスポンサー支援を中止


 ドリームテクノロジーズは16日、平成電電に対するスポンサー支援を中止すると発表した。いわゆる“つなぎ融資”であるDIPファイナンスも行なわない。

 2005年12月から平成電電の再生支援スポンサーとして支援活動を行なってきたドリームテクノロジーズによれば、平成電電が2006年4月10日に東京地裁に提出した事業計画には、ドリームテクノロジーズの意向が反映されておらず、直前に受けた説明から15億円も収支が悪化していた。同社では「通信設備を維持・更新するための前提が欠けており、このような継続性のない事業を引き継いだ場合に、事業清算に陥る可能性が極めて高く、清算する場合の損害は100億円を超過する」と試算している。

 平成電電からの情報提供も少なかったという。「株式会社ヒューマンアウトソーシングに関する仮処分や、通信設備に関する膨大な追加費用など平成電電から開示されていない重大な事実も多数存在していた」。また、ドリームテクノロジーズは平成電電から、再生手続きをチェックする監督委員に面会することを強く止められており、4月12日になるまで監督委員と一度も面会できなかった。

 ドリームテクノロジーズでは、平成電電に内容証明郵便を送付しなければ回答を得られない状況に対して「信頼関係を維持できない状態」に陥ってしまったとして、今回の支援中止に踏み切った。

 一方、平成電電では、2005年12月に締結したスポンサー支援に関する合意書に基づき、ドリームテクノロジーズに対して資金支援を要請。しかしながら、ドリームテクノロジーズからは17日に至るまで資金支援が行なわれておらず、17日中に資金支援がない場合は、平成電電の民事再生手続を遂行できない状態に陥いるとして、資金支援を強く要請するという。

 なお、平成電電では本日都内で記者会見を開く予定だ。INTERNET Watchでは追って、続報をお伝えする。


関連情報

URL
  ドリームテクノロジーズのニュースリリース(PDF)
  http://img.zooma.jp/dts/ir/2006/pdf/2006_0416s.pdf
  ドリームテクノロジーズ池田均代表取締役社長のコメント(PDF)
  http://img.zooma.jp/dts/ir/2006/pdf/2006_0416.pdf
  平成電電のニュースリリース
  http://www.hdd.co.jp/news/news20060417.html

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( 鷹木 創 )
2006/04/17 13:33

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