IDC Japanは30日、国内企業によるVoIPサービスの利用状況を発表した。2005年の国内VoIPサービス市場の全体売上は前年比95%増の2,735億円に上る一方、法人市場でVoIPの導入率に伸び悩みが見られるとしている。
調査は、従業員100人以上の企業のITマネージャーを対象に行なったもの。回答数は419件。2005年における国内VoIPサービス市場の売上は、個人向け市場が1,196億円(前年比67%増)、法人向け市場は1,557億円(前年比124%増)と大きく成長した。
VoIPサービスの中で導入率が高い「050」番号のIP電話サービスについては、2004年の調査で60.3%が「導入を検討している」と回答したのに対し、2005年に「導入済み」と回答したのは12.3%、今回の調査でも13.6%にとどまった。また、「導入の予定はない」という回答も、2005年の46.1%から今回は47.7%に増加しており、法人市場のVoIP導入率の伸びが鈍化傾向にあるとしている。
VoIPを「導入の予定がない」とした回答者に対して、VoIP導入の阻害要因を尋ねた質問(複数回答)では、「構築コストが高すぎる」が42.8%で最も多く、その他には「導入するメリットが分からない」(35.9%)、「音声の質や信頼性に問題がある」(29.0%)、「現在の電話番号を変更したくない」(22.8%)などが挙げられている。
関連情報
■URL
IDC Japan
http://www.idcjapan.co.jp/
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( 三柳英樹 )
2006/05/31 11:07
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