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IP-VPNなど介して緊急地震速報配信、ハレックスが「なまずきん」提供開始


「なまずきん」の画面表示例。2005年8月16日の宮城県沖地震の時のもの
 ハレックスは、緊急地震速報提供サービス「なまずきん」を8月1日から提供すると発表した。気象庁から提供される初期微動(P波)のデータをもとに各地の震度や到達時間を予測し、IP-VPNなどをのネットワークを介してPCに即座に伝送する。月額基本料金は端末1台あたり42,000円から。

 気象庁では2004年2月から「緊急地震速報」を試験運用しており、2006年8月1日より正式運用に移行する。震源地に近い地震計で検知したP波の震源地や震源の深さ、規模の初動データが気象庁から提供される。P波は伝達速度が速いのに対して、揺れが大きい主要動(S波)は伝達速度が遅いため、震源地までの距離によってはS波の到達までに数秒~数十秒の時間差があるという。緊急地震速報がS波よりも先に配信されれば、これを周囲に告知することで被害の軽減が期待されるとしている(震源地との距離によっては、地震波が先に到達する場合がある)。

 なまずきんでは、気象庁の緊急地震速報を受信後、P波とS波の広がりをPCの地図上に表示するほか、各地の震度や津波警報などもあわせて提供する。Windows XPに対応しており、通信回線(IP-VPNを推奨)などは別途必要になる。また、月額基本料金のほか、設置調整費用が必要だ。

 パトライトや電光掲示板などと連動させて周囲に注意を喚起することも可能だ。ハレックスではこれらの警報機器も販売するほか、携帯電話へ緊急安否確認などを行なう連携ソリューションも用意する。

 ハレックスによると、なまずきんはテレビ朝日や日本テレビなど在京民放キー局3社と系列局で導入されているほか、工場や病院、自治体などでも導入が検討されているという。初年度150ユーザーの導入を見込んでいる。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.halex.co.jp/press/060731.html

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( 永沢 茂 )
2006/07/31 19:05

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