マカフィーは20日、都内で発表会を開催。個人向けのセキュリティ対策統合ソフト「マカフィー2007」を、9月30日より販売開始すると発表した。価格は「マカフィー・ウイルススキャン プラス」のダウンロード版が1ユーザ-1年契約で4,095円。パッケージ版とダウンロード版、1ライセンス版と3ライセンス版、乗り換え版などで全32製品がラインナップされる。
● パッケージは目的別に4種類
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2007の“全部入り”スイート「マカフィー・トータルプロテクション2007」パッケージ版9,980円、ダウンロード版6,980円(いずれも1ユーザー1年契約)
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「マカフィー2007」では、機能を10に分類。「ウイルス対策」「スパイウェア対策」「ハッカー対策」「PCクリーンアップ」「バックアップと復元」「個人情報保護」「迷惑メール対策」「パレンタル(ペアレンタル)コントロール」「無線LAN保護」「簡単ネットワーク」の10の機能を用途によりピックアップすることで、「マカフィー・ウイルススキャン プラス2007」「マカフィー・PCプロテクション プラス」「マカフィー・インターネットセキュリティスイート2007」「マカフィー・トータルプロテクション2007」と、4種類のスイート製品を用意した。
またすべての製品に、今回の目玉となる機能の「SiteAdvisor」が搭載される。SiteAdvisorは、Googleなど検索サイトでの検索結果のURLをチェック、そのサイトが安全かどうかをアイコンで表示してくれる機能だ。
「ウイルススキャン プラス」は10の機能のうち、「ウイルス対策」「スパイウェア対策」「ハッカー対策」の3つの機能を搭載。外からの脅威を防御する基本的なパッケージとなっている。これに、「PCクリーンアップ」「バックアップと復元」のPCメンテナンス機能を付加し、5つの機能を搭載したのが「PCプロテクション プラス」だ。
さらに、「インターネットセキュリティスイート」は、インターネットで決済サービスやショッピングなどを利用する際の個人情報の保護、迷惑メール対策、子供のWebコンテンツへのアクセスをコントロールする「パレンタルコントロール」機能を追加し、8つの機能を搭載したもの。
「トータルプロテクション」は“全部入り”パッケージで、セキュリティスイートに、「ネットワーク管理」と「無線LAN対策」を追加し、10の機能すべてを搭載する。
なお、基本的に店頭販売用のパッケージ製品とダウンロード販売製品の両方が用意されるが、店頭売りパッケージではユーザーが選びやすくするためにラインナップを整理。「PCプロテクション プラス」を省いて全部で3つのスイートに絞り、契約期間もすべて1年となる。パッケージ版では、既存ユーザーや乗換えユーザーのための優待版がラインナップされる。
ダウンロード版では、4種のスイートにそれぞれ1ライセンス契約期間1/2/3年版、3ライセンス1年版が用意される。
価格は、ダウンロード版で1ライセンス1年契約で、「ウイルススキャン プラス」が4,095円、「PCプロテクション プラス」が4,620円、「インターネットセキュリティスイート」が5,775円、「トータルプロテクション」が6,980円。このほか、複合製品ではない無線LAN専用の単体パッケージ「ワイヤレスプロテクション」が用意され、3ライセンス版1年契約で2,980円。
● 2007新機能「SiteAdvisorで安全なネットサーフィンを」
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マカフィー加藤孝博社長。今回の目玉のSiteAdvisorを開発したSiteAdvisor社など、M&Aを繰り返しながら、機能を拡充してきた経緯などを紹介、予防的なトータルソリューションを強調した
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今回、最大の目玉となる機能が「SiteAdvisor」だ。SiteAdvisorは、検索サイトの検索結果として表示されるリンク先が安全かどうかをチェックする機能。迷惑メールフィルターなどと同様に、ブラウザに検索結果が表示されると、SiteAdvisorのサーバーに照会する。SiteAdvisorのデータベースから送付された情報によって、サイト名の横には安全なら緑、要注意なら黄色、危険なら赤のチェックマークのアイコンが表示される。
このアイコンをチェックすると、そのサイトにあるダウンロードファイル数や、危険なサイトへのリンクの有無などの情報がポップアップで表示される。さらに、詳細をクリックすると、ダウンロードファイルのうちアドウェアがあるなどの細かい情報が得られる。これにより、危険なサイトへのリンクをうっかりクリックしてしまい、マルウェアがインストールされたり、詐欺サイトへアクセスしてしまうなどの危険を予防しようという機能だ。
対応する検索サイトはGoogle、Yahoo!、MSN。ブラウザはInternet Explorer 6以降およびFirefoxに対応する。
また、検索サイト経由ではなくても、URL直打ちなどで危険なサイトにアクセスしている場合は、アクセスしているサイトのダウンロードファイルを検査した結果、スパイウェアなどの怪しいプログラムが見つかったという内容の警告ウィンドウがポップアップ表示される。
その他の主な新機能としては、rootkit削除機能や簡単ネットワークなどの機能が搭載された。「スパイウェア対策」機能においてrootkitの検知と削除に新たに対応。スパイウェア対策機能はすべてのパッケージに含まれている。
簡単ネットワーク機能では、ファイル共有とプリンタ自動共有をサポート。Windows OSでも標準機能としてファイル共有が可能だが、ファイル共有を行なうために、セキュリティレベルが危険な状態になる場合がある。そうしたリスクを避け、知識がなくても安全なファイル共有ができるように搭載したという。
また、一新されたセキュリティセンター画面では、ワンクリックで使える簡便な使い勝手を目指したという。セキュリティセンターには新機能が盛り込まれ、新たに家庭のネットワーク管理が可能になった。具体的には、家庭内のネットワーク図を作成し、コンピュータの詳細情報を表示。子供のパソコンを選択して、親のパソコンからセキュリティ状態の修復するなどのリモート操作も可能となった。
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「マカフィー2007」のポイント。SiteAdvisorのほか、PCのバックアップ機能やメニュー画面が大きく変更された背キュリティセンターなど
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各スイート製品の製品マッピング。こうして見ると各スイートのカバー範囲がわかりやすい
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● デモ画面で見る「マカフィー2007」
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ダウンロード版は従来から自動バージョンアップだったが、2007からパッケージ版も全自動バージョンアップに
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セキュリティセンターの画面デザインを刷新、ユーザーから要望の高い「更新」「スキャン」「保護状態」のボタンを目に付く位置に置いた
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保護状態に問題があると画面上のチェックマークが赤になり、枠内の右にある修復ボタンを押すことで、保護状態の問題を修復することができる
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カテゴリも見直され、従来はソフト単位だったものを、目的別にわかりやすく4つに整理した
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セキュリティセンターに新たに搭載された家庭内ネットワーク管理機能。家庭内のネットワーク図を作成する機能を備え、この画面で保護が十分でないPCを選択してリモートで修復することも可能
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すべてのパッケージで搭載されているSiteAdvisor。検索結果で表示されたサイトの安全度を緑(安全)、黄色(要注意)、赤(危険)のアイコンで示す
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Googleで「スクリーンセーバー」と入力して検索してみる。検索結果が普通に表示された後、ひと呼吸遅れて、検索結果で表示されるサイト名の後ろに緑、黄、赤のアイコンがつく
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トップで表示されるサイトは黄色のアイコンがついた。黄色のアイコンをクリックすると、ダウンロードファイルの有無、危険なサイトへのリンクがあるかなどが表示される。さらに詳しくは、詳細をクリック
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詳細をクリックすると、SiteAdvisorのデータベースに格納された情報が別ウィンドウでより詳しく表示される。1998年に開設された韓国のサイトで、ダウンロードファイルの中に1つのAdwareを含んでいることがわかる
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URLを直打ちした場合も、危険なサイトにアクセスすると警告メッセージが表示される
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SiteAdvisorの検索時の動作。SiteAdvisorでチェックした結果をDBに蓄積、DBへ検索されたサイトが安全かどうかを問い合わせる
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SiteAdvisorの安全性の検査項目。こうしたチェックを経て、新しいサイトの情報が日々追加される
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関連情報
■URL
マカフィー
http://www.mcafee.com/japan/
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( 工藤ひろえ )
2006/09/20 18:36
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