ネットレイティングスは25日、8月のインターネット利用動向調査結果を公表した。ネットレイティングスでは8月期の特徴として、プロパティ別(企業運営主体別)のランキングでNTTコミュニケーションズ(NTT Com)が3位に躍進したことを挙げている。これは、NTT Comが8月に「goo」と「ぷらら」の運営会社を子会社化したことによるもの。
ネットレイティングスの調査によると、8月のプロパティ別利用者数ランキング(家庭のPCからのアクセス)は、1位がヤフー(3,922万人)、2位が楽天(2,615万人)、3位がNTT Com(2,480万人)となり、NTT Comが大きく順位を上げて3位となった。
これは、NTT Comが8月1日にポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントと、接続サービス「ぷらら」を運営するぷららネットワークスの2社を子会社化したことに伴うもの。7月のランキングでそれぞれ10位(NTT Com)、13位(NTTレゾナント)、20位(ぷららネットワークス)だった3社が同一運営主体として集計されたため、一気に3位へと上昇した。
また、ランキング1位のヤフーについてはサイト利用率が88%となり、日本のネットユーザーの9割近くが利用するという強固なポジションを獲得したと分析。ネットレイティングスがインターネット視聴率の提供を開始した2000年4月の時点では、ヤフーの利用率は74%、利用者数は627万人だったが、その後の急速なインターネット人口の増加に伴い、利用率は88%、利用者数は3,922万人にまで伸ばしたとしている。
ネットレイティングス代表兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「2000年4月のプロパティランキングを振り返ると、ヤフー、MSN以外はISP運営会社が占めていた。この時点で楽天は株式を店頭公開していたが、ランキングは20位以下。そして、2000年12月に楽天はいきなり7位にランキングされた。これは、ポータルサイトのインフォシークの買収、完全子会社化によるもの。以後、楽天は本業のショッピングモールにおける集客力の向上と企業買収を進めることにより順調にランクを上げ、現在のポジションを築いている。今回のNTT Comによるコンシューマ向けサービスの事業統合も、楽天と同様にスケールメリットのシナジーを生む可能性がある」と分析している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://csp.netratings.co.jp/nnr/PDF/Newsrelease09252006_J.pdf
ネットレイティングス
http://www.netratings.co.jp/
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( 三柳英樹 )
2006/09/25 16:06
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