一口にSNSといっても利用者の年齢層によって大きな違いがあることがわかった。米調査会社のcomScore Media Metrixが5日に発表した最新調査結果によると、巨大SNS「MySpace」の利用者の半数以上は35歳以上だという。
調査では、2006年8月に米国内の家庭、職場、大学でどのSNSを利用したかによって分類された。それによると、ユニークビジターが約5,600万と圧倒的に多かったMySpaceの35歳から54歳の利用者は全体の40.6%を占めた。これに55歳以上の利用者11.0%を合わせると51.6%となる。12歳から17歳の低年齢層は11.9%、18歳から24歳は18.1%、25歳から34歳は16.7%だった。
これに対して、最近になるまで高校生や大学生の入会しか認めなかった「Facebook.com」の利用者層は若者に大きく偏っている。実際、12歳から17歳の利用者は14.0%、18歳から24歳までは34.0%で、合計48.0%、半数近くが24歳以下の利用者となっている。
MySpace利用者の年齢層は1年前に比べて高年齢化していることも明らかになった。2005年8月時点の調査と比べてみると、12歳から17歳までの利用者層が12.8ポイントも減少し、逆に35歳以上の利用者層が合計で12.1ポイントも増加していた。この間にユニークビジター数は約2,200万から5,600万へと倍以上に増加している。このことからMySpaceでは、1年間に多くの中・高年齢層ユーザーを引きつけ、利用者層に変化が生じていることが理解できる。
こうした年齢層の比較についてcomScore Media Metrixの上級副社長であるJack Flanagan氏は「上位のSNSがお互いに直接競争していると典型的に見られているのに対して、我々の分析が示すところは、それぞれのサイトがかすかに異なるニッチ層を支配しているということだ」と説明している。同時に「ソーシャルネットワーキングがティーンの独占的領域であるという誤解があるようだが、この分析が確証しているのは、SNSははるかに広い年齢層にもアピールしているということだ」とも指摘している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.comscore.com/press/release.asp?press=1019
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/10/06 12:52
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