Opera Softwareは17日、Webブラウザの次期バージョンである「Opera 9.1」にフィッシング詐欺防止機能を搭載する予定であることを明らかにした。Internet Explorer 7(IE7)やFirefox 2にもフィッシング詐欺防止機能が搭載されるが、Operaはこれらとは少し異なる手法でユーザーの安全対策を講じるとしている。
Operaによると、FirefoxではGoogleや他のプロバイダーが提供するリアルタイムフィッシング詐欺防止サービスをオンにしない限り、ただ単にブラックリストを確認するだけだという。また、IE7では逆にホワイトリストをダウンロードしておくだけだとOperaは主張する。
これに対してOpera 9.1では、「我々はリアルタイムで保護することが本当の保護になると感じている。なぜならフィッシング攻撃はウイルス攻撃のようになりつつあり、ほとんどの被害が非常に短い時間で生じている」と説明している。
Operaのフィッシング詐欺防止機能の仕組みは次のようなものだ。Opera 9.1では、ユーザーが新しいサイトを訪問するたびにOperaのサーバーにリクエストが投げられる。それには、URLを識別するに必要十分な情報だけが送信される。OperaのサーバーにはGeoTrustのデータベースがあり、URLはそれと照らし合わされる。サイトが危険な場合にはポップアップウィンドウが表示され、それ以上そのサイトにアクセスすることはできない。一方、一度訪問し、安全だったことが確認されたサイトの情報はしばらくの間ブラウザにキャッシュされる。これにより頻繁にサーバーにアクセスする時間のロスを防ぐことができる。
IE7やFirefox 2もそれぞれフィッシング詐欺防止機能に工夫を凝らしているが、フィッシング詐欺もますます巧妙になってくるだろう。自分が使用するブラウザのフィッシング詐欺防止機能の特性を理解しておくことが被害防止につながるかもしれない。
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■URL
Opera Desktop Teamブログの該当記事(英文)
http://my.opera.com/desktopteam/blog/show.dml/520700
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/10/18 13:35
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