米Forgent Networksは1日、同社が保有しているJPEG画像表示技術に関わる通称“672特許”が関連するすべての訴訟で和解が成立したと発表した。これでこの問題は事実上終結したことになる。
Forgentが1日に発表したわずか2段落の短い発表文によって明らかになった。Forgentは和解条件などを明らかにしていない。
ForgentのRichard Snyder会長兼CEOは「この問題の解決策に我々は満足している。672特許の有効期間中、我々は1億1,000万ドルを超える金額を集めてきた」とコメントしている。
Forgentは、672特許を保有していたCompression Labsを1997年に買収。2004年に複数の企業に対して特許侵害の訴訟を起こし、その後、672特許は欧米や日本企業を含む計60社以上にライセンスされる結果となった。しかしForgentが訴訟を起こした相手がすべてライセンスに応じたわけではなく、Forgentの発表によると米Apple Computerや米Microsoft、キヤノンや松下の米国法人などとの間で訴訟が継続していた。また、2006年2月には非営利団体のPUBPATが米特許商標庁に対して672特許の有効性を問う再審査請求を行なっていた。
Forgentが発表したコメントにより、672特許に関連した訴訟は事実上終結することになり、今後はデジタルレコーダ業界が関連する“746特許”と、同社のNetSimplicityソフトウェアビジネスに注力することになる。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.corporate-ir.net/ireye/ir_site.zhtml?ticker=FORG&script=410&layout=-6&item_id=925001
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/11/02 12:05
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