米Googleは29日、Webワープロ・表計算サービス「Google Docs & Spreadsheets」に複数の新機能を追加したと発表した。Googleの他のサービスの情報をスプレッドシートに埋め込む機能など興味深いものが含まれている。
Spreadsheetsにはすでに多数の関数が用意されているが、今回「GoogleFinance」と「GoogleLookup」関数が追加された。GoogleFinance関数を使うと、Google Financeが提供している株式市場に関する情報をスプレッドシートに埋め込むことができる。例えば、「GoogleFinance("GOOG","price")」とセルに書いておけば、Google Financeと同じ20分遅れでGoogleの最新株価がいつも表示されることになる。株価だけでなく、その日の高値、底値、取引高、ベータ値など、Google Financeが提供しているさまざまな情報を埋め込むことができる。これを利用すれば、Google Docs & Spreadsheetsを利用してポートフォリオ管理することも可能になる。
もう1つのGoogleLookupは、Googleが用意した「Google Q&Aデータベース」の中から多種多様な情報をセルに埋め込める機能だ。例えば、「GoogleLookup("Japan","population")」と書けば、そのセルには日本の人口が表示されるようになる。GoogleLookup関数の調べる対象とその属性にはさまざまなものが用意されている。例えば国名や都市には人口が、ミュージシャンや俳優に対しては生年月日、生まれた場所、国籍が、化学物質であれば原子番号や発見者が、恐竜であれば高さと重さ、何時代に生存していたか、企業名であれば従業員数やCEO、ティッカーシンボル名などが用意されている。すべてが公開されているわけではないため、Googleではいろいろな言葉を試してみるように勧めている。これらの情報は株価ほどリアルタイムにアップデートされるわけではないが、セルに埋め込んでおくことで最新の情報を表示できる。
さらに今回追加された大きな機能として、自分が作成したスプレッドシートをWebページとして公開できるようになった。これにより、Googleアカウントを保有していない人に対しても公開できる。この機能を利用するためには画面最右に表示されている「Publish」タブで設定できる。ここで表示された公開URLをWebページに掲載したり、友人にメールやIMで通知することで不特定多数の人に見せることができる。ただし、公開されるスプレッドシートを変更することはできない。また、Webページとしてだけでなく、CSVファイル、XLSファイル、PDFファイル、さらにはRSSフィードとして公開することもできる。
そのほかにスプレッドシートの変更履歴が保存されるようになった。これは画面左上の「Revisions」タブから利用できる。間違った情報を入力してしまった場合などに過去に自分や他のメンバーが編集したスプレッドシートにすぐに戻ることが可能だ。
関連情報
■URL
「Google Docs & Spreadsheets」最新機能(英文)
http://www.google.com/google-d-s/whatsnew.html
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・ Google、ワープロ&表計算Webアプリ「Google Docs & Spreadsheets」を公開(2006/10/11)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/11/30 11:32
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