Microsoftは5日、Wordにパッチ未提供の脆弱性が見つかったことを公表した。細工されたWordファイルを開いたり保存するだけでリモートからコードを実行される恐れがあるもので、これを突くゼロデイ攻撃が確認されているという。
Microsoftが同日公表したセキュリティアドバイザリ(929433)によると、対象となる製品は、「Word 2000」「Word 2002」「Word 2003」「Word Viewer 2003」のほか、Mac OS用の「Word 2004 for Mac」「Word 2004 v.X for Mac」も含まれる。また、Wordが含まれている「Works 2004」「Works 2005」「Works 2006」も影響を受ける。
この脆弱性は、細工を施したWordファイルを開かせることによってメモリ破壊を引き起こし、攻撃者が任意のコードを実行できるというもの。これを狙ったファイルがメールの添付ファイルやWebサイト経由で配布されることが考えられる。Microsoftでは回避策として、出所の怪しいファイルを開かないことを呼びかけている。また、知り合いからであっても、頼んでもいないファイルが送られてきた場合には、扱いに最大の注意をはらうべきだとしている。
Microsoftでは現在、報告されたゼロデイ攻撃について調査するとともに、脆弱性を修正するためのWord用のセキュリティアップデートを開発中だという。完了後、月例パッチまたは緊急パッチのかたちで配布されることになる。
なお、仏FrSIRTではこの脆弱性の危険度を、4段階中で最も高い“Critical”とレーティングしている。
関連情報
■URL
マイクロソフトのセキュリティアドバイザリ
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/advisory/929433.mspx
FrSIRTのセキュリティアドバイザリ(英文)
http://www.frsirt.com/english/advisories/2006/4866
■関連記事
・ マイクロソフト、Word 2000の脆弱性に関するアドバイザリを公開(2006/09/07)
( 永沢 茂 )
2006/12/06 15:01
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