米IBMと米Yahoo!は13日、企業がイントラネット検索を簡単に行なえるようにするためのサーチエンジンソフトウェア「IBM OmniFind Yahoo! Edition」を発表し、同日、無料ダウンロード提供を開始した。
IBM OmniFind Yahoo! Editionは最大で50万ドキュメントをインデックスでき、200以上のファイル形式、30言語に対応している。対応言語には日本語も含まれており、対応ファイル形式でもMicrosoft OfficeやPDF、ZIPなど基本的なものはもちろんのこと、一太郎で使用されているJTDなどのファイル形式にも対応している。
IBM OmniFind Yahoo! EditionはオープンソースのApache Luceneのインデックスライブラリを使用してクロスプラットフォームな全文検索を実現した。それに加えて綴り修正機能、ワイルドカードのサポート、RESTを使ったAPIによる機能拡張、ユーザーインターフェイスをXML/XSTL/HTMLを使ってカスタマイズする機能などを用意し、企業のさまざまな要求に応えられるとしている。
インストールは数クリックで完了し、数分後にはインデックスを開始できるとしており、企業が維持・管理にかける手間を削減できるように配慮されている。なお、30の言語に対応しているが、管理画面は英語であるために注意が必要だ。インストールや管理は容易にできると説明しているが、IBMは世界各地で利用可能な年中無休の有料サポートも提供する。
IBM OmniFind Yahoo! Editionのもう1つの特徴は、検索結果にYahoo! Searchの検索結果が含まれることだ。これは社内の情報だけで必要な情報が入手できない時のためだとしている。そのため、Yahoo! SearchのWebだけでなく、ローカル検索なども含めて検索結果が一覧表示される。
IBM OmniFind Yahoo! Editionを利用するための環境だが、Red Hat Enterprise Linux version4 Update3、SUSE Linux Enterprise 10、Windows XP SP2、Windows Server 2003 SP1と、一般的に企業で使用されているOSが対象となっている。ハードウェアの最小要件は1プロセッサ、1GBのRAM、80GBの空き領域、推奨要件は3GHzの2プロセッサ、2GBのRAM、250GBのミラーハードディスクなどとなっている。サポートしているブラウザはInternet Explorer 6とFirefox 1.5だ。
企業向けのサーチエンジンではGoogleが「Google Search Appliance」を販売しており、Yahoo!はこれを意識している。例えば「我々は中小企業や大企業であったとしても1,995ドルやそれ以上の価格を費やしてまで信頼できる強力な企業向け検索ソリューションが必要だとは思えない」と述べ、この価格で販売されているGoogleの製品よりも、無料で入手できるIBM OmniFind Yahoo! Editionの優位性を強調し、競争する姿勢を示している。
関連情報
■URL
IBMのニュースリリース(英文)
http://www.ibm.com/news/us/en/2006/12/2006_12_13.html
Yahoo!公式ブログの該当記事(英文)
http://www.ysearchblog.com/archives/000389.html
「IBM OmniFind Yahoo! Edition」ダウンロードページ(英文)
http://omnifind.ibm.yahoo.net/
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・ 売上高や内線番号などを一発検索、「Google Search Appliance」に新機能(2006/04/20)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2006/12/14 12:45
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