米McAfeeは、米国の5つの主要検索エンジン(Google、Yahoo!、MSN、AOL、Ask)の安全性に関する研究報告を発表した。検索エンジンの検索結果に含まれる危険なWebサイトの割合は、全体で4.4%だったという。
同社では、検索結果ページにリストアップされた各サイトに対して、危険なサイトは赤、疑わしいサイトは黄、安全なサイトは緑のアイコンで表示するプラグインソフト「McAfee SiteAdvisor」で、各検索エンジンを研究。頻繁に使われる約2,500のキーワードを検索し、各キーワードの検索結果の最初の5ページを評価した。なお、この調査では、赤または黄の評価を受けたWebサイトを危険なサイトとして集計している。
5つの検索エンジンの検索結果に占める危険なWebサイトの割合は4.4%で、前回調査の5.0%から減少。最も安全性が高かった検索エンジンはAOLで、危険なWebサイトにリンクしていたのは3.6%だった。McAfeeによれば、「AOLのほかGoogleとAskの検索結果は、Yahoo!やMSNに比べて相対的に安全」だという。また、検索キーワードに応じて表示されるスポンサー広告と、アダルト関連キーワードによる検索結果は、全体の8%が危険なWebサイトだった。
McAfeeでは、「危険性が高いと評価されたWebサイトの41.0%は、メールアドレスを登録することで迷惑メールが送られてくるようになる」と指摘。さらに、赤または黄の評価を受けた検索結果の3.0%は、ブラウザの脆弱性を悪用するコードが埋め込まれており、Webサイトを閲覧しただけでPCに悪影響を与えるという。
危険性の高いWebサイトに誘導される可能性が高い検索キーワードとしては、「free(無料)」という単語を含む検索を挙げる。「free」を含む検索では、検索結果の14.5%が危険なWebサイトにリンクしていたという。
検索キーワードをもとに検索の傾向を分析するサービス「Google Zeitgeist」の検索後を集計したところ、最も危険性の高いカテゴリは、「ipod nano」「mp3 music downloads(MP3音楽ダウンロード)」「winmx」などを含む「tech toys(ハイテク玩具)」だった。このカテゴリの検索結果の23.3%は、危険なWebサイトと評価されている。そのほか、「Winnie the Pooh(くまのプーさん)」や「Tweety(トゥイーティー)」などを含む、「childhood favorites(子供のお気に入り)」のカテゴリのキーワードも、6.7%が危険性の高い検索結果だったとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.mcafee.com/us/about/press/corporate/2006/20061211_202020_c.html
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( 増田 覚 )
2006/12/20 15:44
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