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D-PAの高島光雪専務理事
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社団法人地上デジタル放送推進協会(D-PA)は25日、録画されたテレビ番組の違法な流通を防ぐため「放送コンテンツ適正流通推進連絡会」を設置した。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と協力し、インターネットオークションを監視。違法出品に対しては、事業者と連携して削除を行なう。
放送コンテンツ適正流通推進連絡会は、NHKや民放各社で構成されるD-PAが事務局となり、放送事業者を取りまとめて、テレビ番組の違法流通対策を行なう。同時に、Webサイト「ホットライン・テレビ番組著作権」を開設し、テレビ番組の著作権に関する啓蒙活動を行なう。サイトでは、違法流通情報を受付ける窓口も設置する。
ネットオークションにおけるテレビ番組の違法出品に対しては、D-PAが放送事業者のオークション監視条件をまとめ、ACCSがパトロールを行なう。現在の監視対象は「Yahoo!オークション」。ACCSとヤフーが定めた判断基準に合致する違法出品は削除を行なう。ACCSは、2006年夏からヤフーと共同で試験的にパトロールを実施しており、スムーズな連携が実現しているという。
また、ユーザーから放送事業者に寄せられた情報に対しては、D-PAが共通のフォーマットでACCSに連絡。ACCSが調査を行ない、違法であれば削除を要請する。さらに、ホットライン・テレビ番組著作権の窓口に寄せられた情報については、ACCSと放送事業者が連携して調査を実施。違法であれば削除を要請する。なお、窓口ではYahoo!オークション以外のオークションサイトや「YouTube」、海賊版販売サイトなどの情報も受付けているが、それらに対しては連絡会が放送事業者や権利者に通知し、各自の判断にまかせるという。
● 放送番組の違法出品は年間1万件以上
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実際に流通していた海賊版(左)
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放送事業者では、B-CASカードによるコピーワンスを適用しているが、今回の取り組みはハード面だけでなく、ソフト面でも違法流通を防ぐため、開始されるもの。また、著作権保護機能がないアナログ放送の違法流通に対処する。
D-PAによると、ネットオークションにおける放送番組の違法出品は、在京の放送事業者が把握しているだけでも年間1万件を超えるという。従来は、ユーザーから寄せられた違法出品情報に対し、各放送事業者が独自に精査・確認した上で、その都度、直接オークションサイトに削除要請を行なっていた。
テレビ朝日の大塚隆広取締役は、「デジタル技術によって、放送番組の画質・音質を劣化させることなくコピーすることが可能になった。また、インターネットの普及により違法コピーの配信や流通が増えた。違法コピーが出回ることで、権利者から放送コンテンツが提供されなくなり、良質な番組を制作できなくなる恐れもある。このことから、権利者の保護、著作権侵害に対する放送事業者の強い意志を示すために、新たな取り組みを開始する」と経緯を説明した。
地上デジタル放送推進協会では、「著作権侵害が広まり、権利者からコンテンツが提供されなくなると、優良な番組が制作できず、デジタル放送普及の妨げにもなる。よって、違法流通の監視もデジタル放送推進活動の一環だと捉えている」と説明する。また、「YouTubeなどでの著作権侵害に対しては、今後、包括的な枠組みができれば、効果的な削除要求ができる」とした。このほかACCSは、「取り組みの手始めとしてヤフーとスキームを組んだが、ヤフー以外のオークションサイトともスキームを組めれば対応できる」とコメントした。
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最近の海賊行為の傾向
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摘発された海賊版の例
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違法コピーの蔓延による影響
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発表会の進行役、NHKの島津有理子アナウンサー
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関連情報
■URL
ホットライン・テレビ番組著作権
http://www.tv-copyright.jp/
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( 野津 誠 )
2007/01/25 19:00
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