ソフォスは31日、同社が1月に世界で検知したマルウェアを集計した「月間トップ10ウイルス」を発表した。ヨーロッパを襲った暴風雨に関するニュースを装い、悪意のあるプログラムを実行させようとするトロイの木馬「Dorf」(通称Storm Worm)が、46.1%と半数近くを占めたという。
Dorfは、1月にヨーロッパで猛威を振るった暴風雨のニュースをメールを装い、添付ファイルを通じて送りつけられるトロイの木馬。煽情的な見出しと独占的なニュース内容を期待させるメッセージを使い、世界中で感染が拡大した。その後Dorfは、ロマンチックなメッセージカードを送付するように見せかけるスパムメールとして配信されている。
ソフォスでは、「ニュースを装ってメールを開かせる手口は、高度な攻撃手法とは言えないが、実際に高い効果を上げている。Dorfの蔓延は、ユーザーが関心の高いトピックに出会った際、警戒心が下がり簡単に騙されてしまうことを実証した」と分析している。なお、同社が検知したDorfの亜種は2,500種類以上で、1月における新規のセキュリティ脅威7,272件のうち約3分の1にあたるという。
月間トップ10ウイルスの2位以下は、「Netsky」(16.1%)、「Mytob」(9.8%)、「Stratio」(8.5%)の順となっている。また、1月に世界中で送受信された全メールのうち、同社が検知した悪意のあるメールの割合は0.28%(238通に1通)だった。
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■URL
ソフォス
http://www.sophos.co.jp/
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( 増田 覚 )
2007/01/31 19:12
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