楽天は28日、同社グループが保有するTBS株式の信託が同日付で終了したと発表した。これにともない、楽天とTBSとの間で2005年11月30日付で交わされていた覚書に基づく合意の効力も終了した。
この覚書では、TBSの株式を大量保有する楽天による経営統合案がいったん取り下げられ、「放送とインターネットの連携」の実現に向けた業務提携について両社の間で協議を続けることとしていた。また、楽天が保有するTBS株式のうち持株比率10%を超える分をみずほ信託銀行に信託することとし、協議にあたって楽天の議決権が凍結された。
しかし、当初、協議期間としていた2006年3月末までに話し合いはまとまらず、延長が繰り返された。今回、信託期限が切れる28日になっても業務提携についての結論が出なかったことになる。楽天では、「当社の企業価値および株主価値の最大化に向けて、引き続き誠意を持って対応していく方針」としている。
TBSでも28日、「引き続き誠意を持って対応していく方針」とのコメントを発表する一方で、既存の買収防衛策を改定する新たな買収防衛策などを発表した。
関連情報
■URL
楽天のニュースリリース(PDF)
http://www.rakuten.co.jp/info/ir/release/pdf/2007_02_28_01.pdf
TBS会社情報 IR情報
http://www.tbs.co.jp/ir/ir_toushou.html
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( 永沢 茂 )
2007/02/28 18:51
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