WIDEプロジェクトとフランスのルイ・パスツール大学は29日、Mobile IPv6を用いたIpv6移動通信サービスの実験運用を4月1日から開始すると発表した。
Mobile IPv6は、IPv6端末に移動通信機能を追加する拡張仕様。端末を異なるネットワークに接続しても、同一のIPv6アドレスを保ったまま通信できるようにするもので、複数の無線ネットワークを切り替えながら移動する場合など、次世代の移動通信端末への応用が期待されている。
Mobile IPv6では、移動端末は別に設置した「ホームエージェント」と呼ばれる機器とトンネル接続し、移動端末からホームエージェント経由で外部のネットワークに接続する形となる。WIDEプロジェクトとルイ・パスツール大学では、このホームエージェントを誰もが使える形で実験提供する。
Mobile IPv6サービスの利用には、Mobile IPv6仕様に準拠した端末が必要となる。現時点でMobile IPv6の移動ノードソフトウェアとしては、FreeBSDやNetBSD用の「SHISA」、Linux用の「MIPL」などが公開されており、これらのソフトウェアとホームエージェントサービスを利用することで、Mobile IPv6環境が利用できる。また、WIDEプロジェクトとルイ・パスツール大学では、ホームエージェントの機能を操作するためのWebユーザーインターフェイス「HAiku」を共同開発し、オープンソースソフトウェアとして公開している。
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■URL
ニュースリリース
http://www.wide.ad.jp/news/press/20070329-MobileIPv6-j.html
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( 三柳英樹 )
2007/03/30 12:13
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