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シマンテック、2008年までに個人情報管理サービス提供へ


シマンテックの風間彩シニアリージョナルプロダクトマーケティングマネージャ

シマンテック・アイデンティティクライアントの特徴
 シマンテックは19日、個人情報を管理してオンライン取引の安全性を確保する取り組み「アイデンティティイニシアチブ」の説明会を開催した。アイデンティティイニシアチブは、同社のさまざまなサービスやソフトウェアで構成されるソリューション。オンライン活動のあらゆる場面において個人ユーザーを保護するという、同社のビジョン「セキュリティ 2.0」の中核を担うものだとしている。

 シマンテックによれば、オンライン取引の利用者は、メールアドレスやクレジットカード番号などの個人情報を誰に知らせているのかわからなかったり、取引の相手が信頼できるかわからない状態にあるという。最近では、オンライン取引を提供する多くのWebサイトが、ユーザー名/パスワード、URLをIDとするオンライン認証「OpenID」などさまざまなID交換手段を用いて個人情報を管理しているが、利用者は複数のユーザー名やパスワード、アカウントなどを使い分ける必要があるため、利便性が高くないとしている。

 アイデンティティイニシアチブでは、オンライン上の個人情報をまとめて一元管理したり、Webサイトの信頼性を評価するサービス「シマンテック・アイデンティティクライアント」を、同社の総合セキュリティ対策ソフト「ノートン360」や「ノートン・インターネットセキュリティ」などに組み込んで、個人情報管理とオンライントランザクションの安全性を確保する。アイデンティティクライアントは、今後1~2年以内に全世界で提供される予定という。

 シマンテックの風間彩シニアリージョナルプロダクトマーケティングマネージャは、アイデンティティクライアントについて「個人情報管理とWebサイトの信頼性評価を1つのインターフェイスで操作できるのが特徴」と語る。

 まず、個人情報管理では、オンライン取引時に入力する氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号などの個人情報を一括管理することが可能。複数のサービスで用いる個人情報を管理し、対応するサービスのフォームに適した個人情報を自動入力する機能を備える。HTTP/HTTPS/HACなど異なるプロトコルでもシームレスに利用できるほか、CardSpaceやOpenIDなど異なるID交換手段にも対応するという。なお、個人情報はシマンテックのサーバーに保存される。

 また、クレジットカード会社との提携により、使い捨てのクレジットカード番号の発行にも対応する予定だ。この使い捨てクレジットカード番号は、信頼できないようなWebサイトや、初めて商品を購入するようなWebサイトで使うことが想定される。利用者は、このクレジットカード番号を盗まれても金銭的な被害を受けないというメリットがある。

 このほか、Webサイトの信頼性を評価する機能では、フィッシング詐欺サイトや疑わしいサイトを警告する機能、Webサイトの信頼性を評価する機能、ユーザーのPCの安全性を通知する機能などを提供する。


アイデンティティクライアントの操作画面。画面右側にある「Options」から送信したい個人情報の種類を選択できる。また、画面下側の「My Identities」からは、利用するサービスに対応する個人情報を選べるようになっている アイデンティティクライアントでは、危険なWebサイトが表示されたり、ユーザーのPCにWindowsの修正パッチが適用されていないときなどには、「安全ではない」と警告する

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.symantec.com/ja/jp/about/news/release/article.jsp?prid=20070202_01

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( 増田 覚 )
2007/04/19 17:34

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