| インターネットでの動画利用が普及したとはいえ、インターネット利用者の多くは完全なテレビ番組や映画1本を丸ごとダウンロードした経験がなく、ダウンロードのスピードや信頼性が向上すれば利用者は一気に増加する可能性があるとの調査結果が11日、発表された。
 
 これは、コンテンツ配信ネットワークをP2P技術に基づいて手掛ける英CacheLogicが調査会社のYouGovに依頼して行なった英国のインターネット利用者を対象にした調査結果によるものだ。
 
 それによると、1本のテレビ番組をダウンロードした経験があるのは15%、1本の映画をダウンロードした経験があるのは14%にとどまっていた。そこで「より多く視聴し、ダウンロードするために解決すべき問題は何ですか」と質問したところ、最も多かった答えは「ダウンロードのスピード」と「信頼性」だった。さらに、すばやく簡単に動作するビデオオンデマンドサービスを想像してもらったところ、65%がその使用に「とても関心がある」「ある程度関心がある」と回答し、「全く関心がない」と答えた人は13%しかいなかった。
 
 調査結果について、CacheLogicのCTOであるAndrew Parker氏は、「インターネットによる視聴は、リビングルームのテレビとシームレスに統合されなければ離陸しないとの現在の一般的な常識は、損失につながるかもしれない」と指摘。現段階でもダウンロードのスピードや信頼性を向上させるだけで、かなりの機会を見込める可能性を示唆した。
 関連情報
 
 ■URL
 ニュースリリース(英文)
 http://www.cachelogic.com/home/pages/news/pr110507.php
 
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/05/14 12:53
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