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Second Lifeで購入した商品が手元に届く「Tokyo ZERO番地」

ゲームやアニメなどのエンターテイメントコンテンツも用意

 コンタクトセンター事業やモバイルコンテンツ事業などを手がける株式会社SUNは、3Dバーチャルワールド「Second Life」にて、ショッピングモール「Tokyo ZERO番地」を26日に公開する。同社は18日、都内で記者発表を行ない、サービスの概要および今後の事業展開について説明した。


バーチャルとリアルを融合したショッピングモール

SUNの奥井宏太朗代表取締役
 Tokyo ZERO番地は、Second Life上のオンラインショッピングサービス。SIM(島)は「ショッピング」「バーチャルショップ」「シアターPR」「ゲーム」という4つのゾーンで構成されている。

 ショッピングモールには実在する店舗が出店しており、アバターが商品を購入すると、アバターのアイテムとして入手できるだけでなく、実際の商品が手元に届く。リアルマネーに換金できるSecond Life上の仮想通貨「リンデンドル」か、クレジットカードでの決済に対応する。

 店舗誘致および営業は、人材派遣会社のフルキャストマーケティングと協力して行なうほか、決済代行企業として、シー・ピー・エージェントおよびトランスデジタルが協力する。出店数は2007年度中に300店舗、2008年度には2,000店舗まで拡大する予定という。

 SUNの奥井宏太朗代表取締役は、「Tokyo ZERO番地に出店した店舗にはバーチャル店舗や決済システムを提供する。実際の商品を登録すると、バーチャル店舗の棚に並び、ユーザーが購入すれば、まずアバターに商品が渡され、リアル世界にも発送される。『ワンクリックツーオーダーシステム』として特許申請している」と説明した。


バーチャル店舗の例 ショッピングの流れ 出店キャンペーンを実施

動画配信などエンターテイメントコンテンツも提供

 Tokyo ZERO番地のバーチャルショップは、アバター専門のオンラインストアで、アバターの服や乗り物などのアイテムを販売する。ゲームは、アクションやパズルなど、アバターを使って遊べるものを提供する。

 シアターPRでは、「鉄腕アトム」「ブラックジャック」など、手塚治虫原作アニメを配信する。コンテンツは有料で、リンデンドル決済となる。さらに、放送局の開設も検討されており、テレビオブジェクトを無料配布するという。

 また、スペースシャワーTVと連動し、音楽番組の配信やアーティストのアバターによるバーチャルライブなどを検討。さらに、神戸コレクション協賛のファッションイベントや、Second Lifeで行なう結婚式「バーチャルウェディング」も予定されている。

 奥井代表取締役は、「ショッピングモールを作っても人が居なければビジネスにならない。集客のきっかけとしてエンターテイメントコンテンツを提供する」とコメント。シアターへの動画コンテンツ提供にM&E Associates、放送局へのコンテンツ提供に日宣などが協力する。

 このほか、Tokyo ZERO番地では「SIM日本語検索サービス」を提供する。アバターに検索ツール機能を付加する形で提供され、検索結果として表示された島へテレポートできる。「インターネットの検索サイトで検索するように、自然語による検索が可能」(奥井代表取締役)という。


主なサービス バーチャルウェディングの例 SIM日本語検索サービスの画面

携帯電話からも「Second Life」へのアクセスが可能に

 SUNでは、米Linden Labと「Second Life Viewer Contribution Agreement」契約を結んでいる。これにより、Second Life Viewerを独自にカスタマイズし、PC以外の端末へ移植することが可能。将来的には、テレビやゲーム機、携帯電話でSecond Lifeが利用できるという。

 奥井代表取締役は、「Second Life Viewerのソースコードを入手して、さまざまなカスタマイズを行ない、PC以外のプラットフォームでも展開する。第1弾として、『セカンドライフモバイル』を2007年冬か2008年春にかけて提供したい」と話す。携帯電話のアプリでSecond Life内のアバターとチャットをしたり、自分のアバターの位置を携帯電話から確認できるようになるという。

 「今は、PCに詳しいユーザーしかSecond Lifeを利用していないが、プラットフォームが広がることでユーザーも増える。そのとき、Tokyo ZERO番地がポータルになれればという思いで、今回さまざまなサービスを発表した。Second Lifeにおけるショッピングのポータルとして、エンターテイメントのポータルとしてイニシアティブを取っていきたい」(奥井代表取締役)。さらに、2008年にはTokyo ZERO番地の京都版「Kyoto ZERO番地」も開設する予定だ。


さまざまな端末向けのViewerを開発 「セカンドライフモバイル」のイメージ

寸劇を交えたプレゼンテーションの様子 エンターテイメントコンテンツで協力するイエローキャブ所属の佐藤江梨子がゲスト出演した

アクロバティックなシーンも 佐藤江梨子とSUNの奥井代表取締役

マカロニを料理中に熱湯で火傷をしたという。「アバターは怪我をしないんですか?」と話す佐藤。また、「イエローキャブでCDデビューしていないのは私だけ。Tokyo ZERO番地でバーチャルCDデビューしたい」とコメントした


関連情報

URL
  Tokyo ZERO 番地
  http://www.secondlifejapan.co.jp/

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「Second Life」日本語版公開、登録から運用まで日本語表示に(2007/07/17)


( 野津 誠 )
2007/07/18 21:00

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