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新生銀行を騙るフィッシングサイトが進化、乱数表のデータも搾取


乱数表の全文字の入力を促す画面(セキュアブレインのニュースリリースより転載)
 新生銀行は25日、同行を騙るフィッシングに新たな手口が見つかったとして注意を促した。7月11日から12日にかけて確認されていたものとは少し手口が異なり、今回は、同行がセキュリティ対策として導入している乱数表の情報も盗み取ろうとするものに進化しているという。

 前回確認されていたのは、新生銀行の顧客かどうかにかかわらず英語のフィッシングメールを送信し、新生銀行のロゴなどを使って精巧に模倣された「新生パワーダイレクト」の英語の偽ログインサイトに誘導。そこで口座番号や暗証番号の入力を促すものだった。なお、偽サイトはドメイン名が新生銀行のものとは異なるほか、SSLもかかっていない。

 今回の手口もこれに似ており、フィッシングメールの件名として「Lock your Shinsei Bank Online Access!」「Illegaly accessed by 3rd party」「Suspend your account!」などが確認されている。

 異なるのは、リンク先の偽サイトに口座番号、暗証番号、パワーダイレクトのパスワードを入力してログインすると、さらに「セキュリティ・カード」の内容の入力を促す画面が表示される点だ。セキュリティ・カードとは、新生銀行がセキュリティ対策として顧客に郵送しているもので、顧客ごとに固有の乱数表が記載されている。今回のフィッシングサイトでは、この乱数表の全文字を入力させようとする。新生銀行によれば、そのような画面は正規には存在せず、セキュリティ・カードの番号についても1回のログインにつき4マス以上の入力を求めることはないと説明している。

 セキュアブレインでも26日、これらのフィッシングサイトが新たに多数出現しているとして注意を呼びかけた。25日時点で10件のURLを確認しており、米国のサーバーにホスティングされているという。ただし、同様のコンテンツを流用して次々とフィッシングサイトを構築しているため、この10件以外のURLでもフィッシングサイトが出現する可能性があるとしている。


関連情報

URL
  新生銀行の告知
  http://www.shinseibank.com/news/news070725_phishing.html
  セキュアブレインのニュースリリース
  http://www.securebrain.co.jp/news/070726_phishing_shinsei.html

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新生銀行を騙る英語のフィッシングメールが出回る(2007/07/13)


( 永沢 茂 )
2007/07/26 16:58

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