北陸電力は22日、志賀原子力発電所2号機(石川県志賀町)の工事関係情報が、ファイル交換ソフト「Winny」のネットワーク上に流出したことを明らかにした。協力会社社員の私物PCが、ウイルスに感染したことが原因。
流出したのは、志賀2号機の建設時に協力会社が作成した報告書。原子炉で用いられるタービンを回すための蒸気を冷やした水を原子炉に戻す「復水ポンプ」の補修に関する情報が含まれていた。核物質防護や発電所の保安などに関する情報は流出しておらず、安全上の問題はないとしている。
同社では2006年1月に情報流出の事実を確認し、協力会社に対して情報管理の徹底を指示していた。2007年8月13日に社外の人物からメールで情報流出の指摘があり、社内で調査したところ、当時把握していた情報以外の流出はなかったとしている。
情報流出確認時に公表しなかった理由について同社は、「保安上重要ではない情報だったため、緊急で知らせなかった」と回答。なお、同社は2007年3月に原子炉における臨界事故を隠蔽していた事実が発覚、その後「隠さない企業風土作り」を掲げているが、今回の情報流出についても、その一環として公表したとしている。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07082201.pdf
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( 増田 覚 )
2007/08/23 14:56
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