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上半期の知財侵害事件、ネット利用が4割弱で増加傾向


 警察庁は、2007年上半期における主な生活経済事犯の検挙状況をとりまとめた。このうち、著作権侵害や商標法違反などの知的財産権侵害事犯は、検挙事件数が252事件、検挙人員が419人・22法人だった。知的財産権侵害事犯の検挙事件数は2005年、2006年のそれぞれ同期と比較すると、ほぼ横ばい状況にある。

 検挙事件数の内訳は、商標法違反(偽ブランド事犯など)が161事件、著作権法違反(海賊版事犯など)が81事件、その他(不正競争防止法違反、種苗法違反など)が10事件。商標法違反のうちネットワーク利用によるものは48事件、著作権法違反では49事件、その他では1事件だった。ネットワーク利用事犯は年々増加しており、検挙事件の約38%を占めるに至った。ネットワーク利用事犯の大半は、インターネットオークションを利用した偽ブランドと海賊版の販売事犯だという。

 なお、偽ブランド品の販売方法で最も多いのは店舗で38.0%を占め、次いで多いのがインターネットオークションの25.8%だった。このほか、その他のネットワーク利用も4.9%を占める。海賊版の販売方法では、インターネットオークションが最も多く46.3%に上る、次いで露店の22.0%、その他のネットワーク利用の14.6%などとなっている。

 上半期における著作権法違反事件の例としては、週刊マンガ雑誌に連載中の作品をファイル共有ソフトで公開していた専門学校生ら3人を逮捕した事例や、インターネットのレンタル掲示板上に1,000曲以上の着うた用ボーカル入り楽曲ファイルを蔵置していた会社員1人を逮捕した事例などがある。


関連情報

URL
  平成19年上半期における主な生活経済事犯の検挙状況について(PDF)
  http://www.npa.go.jp/safetylife/seikan6/20070824.pdf

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( 永沢 茂 )
2007/08/27 17:49

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