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エキサイトとSkypeが業務提携、「エキサイトSkype」を配布開始

ブログなどExciteの各種サービスから連携も

Skypeグローバルマーケット戦略担当重役のスコット・バグビー氏と、エキサイトの山村幸広代表取締役社長
 エキサイトとSkype Technologies S.A.は15日、業務提携したと発表した。ポータルサイト「Excite」内に専用サイト「Excite & Skype」を開設し、Excite版のSkypeクライアントソフト「エキサイトSkype」のダウンロード配布を開始した。Exciteの各サービスとの連携も行ないながら、日本国内での共同展開を図る。

 エキサイトSkypeは、オリジナル版のSkypeと同等の機能を持つほか、Excite専用のタブが用意される。このタブでは、Exciteの検索やニュース記事が表示される。まず、Windows版を同日より提供開始し、近日中にMac版も提供する予定だ。

 さらに今後は、エキサイトブログなどのサービスとSkypeとの連携も予定する。Skypeモジュールをブログ上に組み込むことで、ブログの読者とSkypeを通じてコミュニケーションをとったり、動画メッセージの公開を行なえるようにするという。このほか、Exciteの「ネームカード」「フレンズ」「恋愛結婚」、美容院のポータルサイト「ビューティーナビ」などのサービスとの連携もあるとした。

 さらに、ユーザーが通話相手に対して課金できる機能「SkypePrime」を活用して、占いや英会話など、時間単位の有料課金サービスも展開していく考えだ。これは、エキサイト自身がサービスを用意するだけでなく、エキサイトブログのユーザーが提供することも考えられるとしている。

 これらの連携は、順次開始され、まずはブログとの連携を近く開始する見込み。このようにエキサイトでは、エキサイトSkypeを同社サービスの公式コミュニケーションツールとして位置づけ、あらゆるサービスからインスタントメッセージを利用できるようにしていく方針だ。

 このほか、Skype関連ハードウェアを扱うECサイトの開設や、エキサイトも出資している無線LANコミュニティ「FON」の活用も掲げている。


「エキサイトSkype」の「Excite」タブには、検索フォームやニュースの一覧を表示 専用サイトでは、「エキサイトSkype」の配布のほか、関連情報の提供やサービス・製品紹介も行なう

国内でのカスタマーサポートをエキサイトが提供

エキサイトの山村幸広代表取締役社長

Skypeグローバルマーケット戦略担当重役のスコット・バグビー氏

Skype日本オフィス・ジェネラルマネージャーの岩田真一氏
 15日に行なわれた記者発表会で、エキサイトの山村幸広代表取締役社長は、「Skypeは、日本でもすでに500万ユーザーを獲得している。ExciteのID登録者数は2,400万人。このうちの約20%にあたる約500万人を上乗せして1,000万ユーザーとし、日本でも一番のコミュニケーションツールにしていきたい」とコメントした。

 Skypeのグローバルマーケット戦略担当重役であるスコット・バグビー氏は、エキサイトとの提携が意味する重要なこととして、「Skypeの日本のユーザーが、日本の国内でカスタマーサポートを受けることができるようになった」と説明した。さらに「Skypeのユーザーは今後数カ月間で非常に大きなシナジーによる利点を見出すことになる」として、「ExciteのポータルとSkypeのオンラインプレゼンスがつながることにより、ユーザーが互いに交流し、買い物をしたり、ネットサーフィンをしたり、ゲームをしたり、さまざまなことが可能になる」と述べた。

 これまでSkypeは、ライブドアと提携して日本展開を図ってきたが、その提携が満了するため、ライブドアからのソフト配布は11月14日で終了、ポータルサイト「livedoor」上の専用サイトも年内で終了する予定だ。

 ライブドアとの提携と、今回のエキサイトの提携での大きな違いは、このカスタマーサポートにもあるという。エキサイトが自社サービス向けにすでに構築しているカスタマーサポート部門を活用して、Skypeのサポートも行なうとしている。同部門のスタッフがSkypeについてのトレーニングを受けているほか、技術面ではSkypeと連携して対応していく。

 このほか、Skypeと連携したサービスや機能の提供も拍車がかかりそうだ。Skype日本オフィスのジェネラルマネージャーである岩田真一氏は、「日本オフィスは非常に少人数で運営しており、これまでも実現したいアイディアはあったが、エキサイトとパートナーシップを結べたことで、協力して実現できるようになると期待している」と述べる。実際に、ブログなど各種サービスとの連携や、SkypePrimeを活用した有料課金サービスなどがそれにあたるという。


ExciteとSkypeの強み 美容院のポータルサイト「ビューティーナビ」でもSkypeを活用予定

ライブドアとの提携は「自然解消」

ビデオメッセージを寄せたSkypeのマイケル・ヴァン・スワージCEO
 なお、Skypeとライブドアとの提携終了の理由について、バグビー氏は「ライブドアとは2年契約だったため、自然解消というかたちをとった。Skypeとしては、常にパートナーシップが鍵と考えており、将来を見据えてエキサイトとのコラボレーションがよいと判断した」と述べた。

 一方、エキサイトとの契約期間については、企業秘密にあたる情報も含まれるとともに「そのような会社同士の契約内容のことは、ユーザーは興味ないだろう」として明らかにしなかった。エキサイトの山村社長も、独占契約ではないことは認めたが、詳細については語らなかった。

 記者発表会では、Skypeのマイケル・ヴァン・スワージCEOもビデオでメッセージを寄せ、「両社にとり、コンテンツと機能性を統合することは誠に有益であり、より多くのユーザーの方々にその楽しさを体験していただけるものと思う」などとコメントした。


関連情報

URL
  Excite & Skype
  http://skype.excite.co.jp/
  ニュースリリース
  http://blog.excite.co.jp/pr/d2007-11-15

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( 永沢 茂 )
2007/11/15 15:11

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