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IIJの鈴木幸一代表取締役社長
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インターネットイニシアティブ(IIJ)は3日、インターネットの新技術開発および事業育成のためのインキュベーション事業「IIJイノベーションインスティテュート(IIJ-II)」を開始した。
IIJ-IIでは、公募により採用した技術者に、ネットワーク設備やソフトウェアの検証環境などを提供し、その開発成果をサービス化、あるいは事業化するための支援を行なう。将来的には、技術者の人材育成事業も見据える。
IIJの浅羽登志也取締役副社長は、同社が目指すインターネットの将来像を説明した上で、公募対象の技術領域について、「今のインターネット基盤の仕組みの上に、今後必要となるであろう機能を加えて、新しいコミュニケーションサービスを提供していきたい。そのための技術やアイディアを持つ人材に来てほしい」と述べた。
公募受付期間は、2008年1月7日から2月29日まで。採用された技術者は、IIJ-IIで2年間の契約社員として技術開発業務に従事する。IIJ-IIではオフィス環境や、技術開発・検証のための環境、および開発成果の事業化・サービス化支援を行なう。さらに、事業化した際は、IIJなどが出資する事業会社へ異動し、技術責任者などの職務に就く。
IIJの鈴木幸一代表取締役社長は、「インキュベーション施設はいろいろあるが、IIJでは資金面だけでなく、技術を事業化するところまで支援していきたい。IIJ-IIの趣旨に賛同する大学関係者や、出資協力していただく証券企業の参加も決まっている」と説明する。技術者の具体的な採用数は明らかにしていないが、応募状況を見て、「できるだけ多くとりたい」とのことだ。
鈴木社長は、人材流動が進まない昨今、優秀な技術者を獲得するため、「IIJはインターネットインフラが一番の強み。やりたいことがすぐにできる。また、ネットワーク技術者が多いので、開発において袋小路に入ったとき、我々がアドバイスしたり、カバーできる」とアピール。「インターネット黎明期、我々はワクワク感を持ってこの業界に入った。そのような人たちに今回集まってほしい」と述べた。
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IIJイノベーションインスティテュートの趣旨
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マスタースケジュール
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IIJ-II初期のスキーム
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2007/1203.html
公募Webサイト
http://www.iij.ad.jp/innovation/
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( 野津 誠 )
2007/12/03 15:22
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