EV SSL証明書が誕生から1年を経過したのを受けて、アクセス調査会社の英NetCraftが17日、EV SSL証明書の導入状況に関する最新調査結果を公表した。
それによると、EV SSL証明書を採用するサイトは順調に増加を続けているものの、これまでのSSL証明書を使用している80万9,000サイトに比べれば、わずか0.5%と、相対的に極めて少ないことが判明した。
EV SSL証明書とは、Webサイトの認証に使われる証明書であり、これまでのSSL証明書よりも安全性が高いと考えられている。SSL証明書取得時には、Webサイトの管理者が認証局の審査を経る必要がある。しかし厳格な審査を経ずに証明書が交付されることもあり、場合によってはフィッシングなどの犯罪者でも証明書を使用できてしまう可能性があった。EV SSL証明書は、この認証局の作業を厳格化することによって、ユーザーの信頼を回復することを目的としている。
EV SSLを利用する環境も整いつつある。最近では、Internet Explorer 7(IE7)が、EV SSL証明書に対応した初めてのメジャーなブラウザとなった。Windows VistaでIE7を利用しているユーザーは、そのままでEV SSL証明書を利用できる。EV SSL証明書を利用したサイトにIE7でアクセスすると、アドレスバーが緑色に変わり、Webサイト所有者に関する住所などの要約情報が表示される。
また、Windows XPユーザーはEV SSL証明書対応アップデートをインストールすることで利用できる。他のブラウザとしては、今後Firefox 3でEV SSL証明書がサポートされることになっている。
NetCraftの調査によると、EV SSL証明書の開始時には81サイトが利用していたとされる。しかし、そのうち5サイトは、元のSSL証明書に戻してしまったという。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://news.netcraft.com/archives/2008/02/17/extended_validation_ssl_certificates_now_1_year_old.html
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/02/18 14:55
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