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きずな(WINDS)
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)について、クリティカル運用期間から初期機能運用確認期間への移行を発表した。
きずなは、2月23日にH-IIAロケット14号機にて打ち上げられ、太陽電池パドルを展開した後、静止軌道に投入される前段階の高度約36,000キロメートルの円軌道(ドリフト軌道)に投入された。
また、3月1日の12時47分頃には、沖縄局からの操作により「マルチビームアンテナ(MBA)」を展開した。MBAは、1つのアンテナで複数のビームを形成するアンテナで、国内向けと海外向けを搭載している。
これらの段階を経て、姿勢制御系が定常状態に移行し、初期機能確認の準備が整ったことから、1日の20時35分にクリティカル運用期間を終了した。今後は、ドリフト軌道から軌道調整を行ない、3月14日頃に静止軌道(東経約143度)へ投入される予定だ。
初期機能確認では、JAXAの共同開発機関である情報通信研究機構(NICT)と協力して、搭載機器の初期機能確認を約4カ月間行なう予定。なお、クリティカル運用期間中に姿勢制御系の太陽センサーの予備系に出力異常が発生したが、主系は正常であり、今後は主に地球センサーと慣性基準装置(ジャイロ)を使用するため、運用に支障はないという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.jaxa.jp/press/2008/03/index_j.html
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( 野津 誠 )
2008/03/03 16:15
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