富士キメラ総研は3日、調査レポート「2008 ワイヤレスブロードバンド市場の現状と将来展望」の概要を公表した。
調査対象は、インフラサービス市場4品目、インフラサービス向け機器市場4品目、インフラサービス向け端末市場4品目、ワイヤレス対応モバイル市場6品目の計18品目で、企業事例やユーザーアンケート調査も行なっている。
レポートによると、携帯電話向けの定額制データ通信サービス市場は、主要キャリアが3Gへの移行を進め、当該サービス契約者数は順調に拡大しているとし、2006年度実績の2,498万契約から2012年度には5,700万契約へ拡大すると予測している。
また、インターネット利用によるモニターアンケート調査の結果によると、携帯電話およびPHS端末から利用しているコンテンツ・アプリケーションサービスで最も多いのは「検索サービス」44.0%だった。一方、動画系サービスなど、大容量通信が必要なサービスの利用率は低くなっている。その理由としては、通信料金への不満が多かった。
WiMAX市場に関しては、2009年度に商用サービスが開始され、2010年~2011年はエリア拡大とプロモーションの年になると見ている。開始当初は、詳しいユーザーの間で広まるが、さらなるWiMAX周知には、多額の販売促進費を要するとのことで、それらの効果により、2012年には200万契約、700億円市場に達すると予測している。
一方、次世代PHSサービスは上下20Mbps超の高速データ通信が可能であり、高速サービスの開始に伴い、競争力の強化につながると見ている。サービス開始当初は、既存データ通信サービスユーザーの買い替えを中心に普及が進み、エリアの拡大とともに法人需要も高まり、2012年度には2008年度比171.4%の240万契約に達すると予測している。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.fcr.co.jp/pr/pr08_05.htm
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・ モバイルの普及がブロードバンド市場を拡大、富士キメラが予測(2008/02/01)
( 野津 誠 )
2008/03/03 20:25
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