非営利団体のCreative Commonsは1日、CEOに伊藤穣一氏が就任すると発表した。これまでCEOを務めていたLarry Lessig氏は、引き続き取締役会の一員として残る。
Lessig氏がCEOを辞任した理由は、同氏の研究対象が著作権法から政治腐敗へと転換しつつあるからだ。Lessig氏は最近、米国政府の透明性を高めるための新団体「Change Congress」を立ち上げたばかりで、その活動に集中するためにCreative Commonsの代表を辞任することになった。
後任となる伊藤氏は、Creative Commonsが80カ国で使用されるまでになったことについて触れ、「この組織は、大きさや複雑さにおいても成長してきており、私が関与する割合を増やすことによって、この素晴らしいグループの運営の手助けができることをうれしく思っている」とコメントしている。
また、このニュースに合わせて、慈善財団であるWilliam and Flora Hewlett Founadationが、Creative Commonsに新たに400万ドルを供与することが発表された。その内訳は、Creative Commonsの全般的な支援として250万ドル、オープンな教育的リソースを取り扱うCreative Commonsの1部門である「ccLearn」に残りの150万ドルを供与する。
Creative Commonsは2007年12月に5周年を迎えており、6年目に入るにあたって新しい出発を迎えた形となった。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://creativecommons.org/press-releases/entry/8175
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http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0520/cc.htm
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http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/1217/ccommons.htm
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/04/02 11:33
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