シマンテックは、5月のスパム動向をまとめた月例スパムレポートを発表した。5月の全送信メッセージにおけるスパムの割合は80%を占め、4月と同水準で推移している。5月には、原油高の影響によるスパムメールや、ミャンマーのサイクロン被害・中国の大地震に関連するスパムメールなどが目立ったとしている。
シマンテックでは、世界的に厳しい経済状況が続く中で、食用のランチミートである「スパム」の売り上げが増加しているという報道を引用し、スパムメールについても経済成長の鈍化とその影響がスパム攻撃者の標的となっていると指摘。5月には、不動産ローンに関するスパムメールや、原油高に便乗して「ガソリンの代わりに水を使用することができる装置」などと銘打ったスパムメール、米国国税庁からの還付金に関する連絡を偽ったフィッシング詐欺メールなどが登場したという。
また、自然災害に便乗したスパムメールも横行しており、5月にはミャンマーのサイクロン被害や、中国四川省で発生した大地震に関連したスパムメールが確認された。最近の地震募金メール詐欺では、正当なサイトを悪用して正規サイトのURLから詐欺サイトにリダイレクトする手法で、ユーザーからの募金を騙し取っているという。
このほか5月から6月にかけては、Googleドキュメント上の文書からポルノサイトに誘導するスパムメールや、サッカーのヨーロッパチャンピオンズリーグを狙ったチケット詐欺、中国では脱税目的に偽の請求書を発行するとしたスパムメールなどが新たに確認されている。
関連情報
■URL
Symantec The State of Spam Report - June 2008(英文)
http://eval.symantec.com/mktginfo/enterprise/other_resources/b-state_of_spam_report_06-2008.en-us.pdf
■関連記事
・ Google AdWordsを騙るスパムなどが新たに登場、シマンテック月例レポート(2008/05/19)
( 三柳英樹 )
2008/06/16 15:19
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