米Microsoftによって7月に買収された自然言語サーチエンジン「Powerset」の一部が、Microsoft Live Searchに統合され始めたことが17日に明らかになった。
Live Search公式ブログにMark Johnson氏が投稿した内容によれば、最初の統合プロジェクトは「30日で達成可能」と当初から計画されていたとしている。また、現時点で統合された内容も、Live Searchの少数の利用者に実験的に表示され、評価が行われている段階だ。
Live Searchに導入されたのは、Powersetの技術に基づく主に3つの機能だ。1つめは、Live Searchのクエリーに対して直接的な答えを提示するものだ。
Live Searchはすでにいくつかのクエリーに対しては、直接答えを表示することができる。しかし、音楽やCDアルバム、映画などに関して答えを提示することはできなかった。
Powersetはこうした事柄に関しても答えを返すようにした。Powersetは、現在アルファテストが行われているオープンデータベース「Freebase」のデータに基づき、「Freebase Answers」という機能をすでに有していた。今回、Live Searchに似た機能を統合し、できる限り直接的な答えが表示されるようにした。
2つめは、Live Searchに表示されるWikipediaの引用方法を改良するプロジェクトだ。Live Searchに入力されるクエリーに対し、Wikipediaの引用部分が適切であれば、検索画面の中から直接答えを発見することが可能になるからだ。
3つめは、Powersetの「Factz」機能だ。Factzとは、Powersetが自然言語研究によって「事柄」を集積したものだ。これを応用することによって、Live Searchのクエリーと関連する「事柄」を右欄に一覧表示できるようになり、質の高い関連検索を行うことができる。
さらに、現在公開されているPowersetのWebサイト側に、Live Searchの関連する検索も表示するようになったとしている。
関連情報
■URL
Live Search公式ブログの該当記事(英文)
http://blogs.msdn.com/livesearch/archive/2008/09/17/powerset-s-first-live-search-projects.aspx
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・ Microsoft、自然言語サーチエンジンのPowerset買収で合意(2008/07/02)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/09/18 13:24
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