ノルウェーのOpera Softwareは4日、Webブラウザ「Opera」の次期メジャーバージョンとなる「Opera 10」のアルファ版を一般公開した。Windows版、Mac OS版などがある。アルファ版であるがゆえに多数のバグが含まれており、一般利用には適さないが、それでも同社が目指すさまざまな機能を垣間見ることができる。
最大の特徴は、新しいレンダリングエンジン「Presto 2.2」が搭載されたことだ。「Opera 9.5」で搭載された「Presto 2.1」に比べると、30%高速になったとしている。
さらに標準規格への準拠という面も改善された。標準規格準拠テストの1つであるAcid3で100点満点を獲得しただけでなく、ピクセル表示も正常に行える段階にまで成績を向上させた。Acid3だけが標準規格準拠の証拠とは言えないが、他のブラウザの進ちょく状況と比較した時にOperaにとって1つの大きな前進といえるだろう。
それ以外にも、パフォーマンスを向上させた正規表現エンジン、CSSパフォーマンスの向上など、さまざまな改良がなされている。
また、自動アップデート機能が初めて搭載された。これまでは最新版をダウンロードしてインストールしなければならなかったが、Opera 10では、新バージョンが出ると自動的に最新バージョンにアップデートできるようになった。この機能はMicrosoftではWindows Updateなどを通して提供、Firefoxにもすでに搭載されていたものといえる。
Operaの自動アップデートでは、最新開発版に自動アップデートする機能もオプションで搭載した。しかしこの場合、深刻なバグが含まれていたり、データが失われる可能性もあるため、利用には注意を必要とする。
それ以外には、米国英語に対応したインラインスペルチェッカー、Opera MailのHTMLメールへの対応、POPユーザーがメールを読み出した後、指定した期日後にメールを削除できる機能なども改良点として挙げられる。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.opera.com/press/releases/2008/12/04/
「Opera10」概要(英文)
http://www.opera.com/browser/next/
Opera Desktop開発チーム公式ブログの該当記事(英文)
http://my.opera.com/desktopteam/blog/2008/12/03/peregrine-takes-flight-opera-10-0-alpha-is-here
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/12/05 14:52
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