Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

違法着うた配信で罰金500万円、「第3世界」運営者に判決


 京都地方裁判所は23日、携帯電話向けの違法音楽配信サイト「第3世界」(3は丸付き数字)を運営していた28歳の男性に対して、懲役3年・執行猶予5年、罰金500万円の有罪判決を言い渡した。日本音楽著作権協会(JASRAC)が同日発表した。

 この男性は、「第3世界」においてJASRACの管理楽曲を無断で不特定多数にダウンロードさせていたとして、2008年10月に京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室などによって逮捕され、12月に起訴されていた。

 JASRACによると、「第3世界」のユーザー数は推定100万人を超え、サイト運営による多額の広告収入も得ていたという。JASRACでは「その悪質性は際立ったものであったため、今回の極めて厳しい判決になったものと考えられる」とコメント。また、著作権侵害の刑事裁判で500万円の罰金が科されたものは類型がないとしており、「不正な収入を得るために違法サイトを立ち上げる者に強い警鐘となる」とも指摘している。

 著作権侵害に対する罰則は、2007年7月1日に施行された改正著作権法で強化されており、懲役刑がそれまで5年以下の懲役だったものが10年以下に、罰金刑(個人の場合)が500万円以下から1000万円以下に、それぞれ引き上げられた。

 「第3世界」をめぐっては、この男性らの行為を違法と知りながら公衆送信可能化を助けたとして、レンタルサーバー管理者会社の役員の男性が、著作権法違反幇助の疑いで逮捕されている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.jasrac.or.jp/release/09/02_2.html

関連記事
“国内最大規模”の違法着うたサイト運営、京都府警が2人を逮捕(2008/10/21)
レンタルサーバー管理会社の役員、著作権法違反幇助の疑いで逮捕(2008/11/11)
罰則強化を含む改正著作権法が施行、BSAが歓迎コメント(2007/07/02)


( 永沢 茂 )
2009/02/23 14:15

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.