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EU、情報通信技術への研究開発援助を強化


 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は13日、欧州をICT(情報通信技術)の世界リーダーにすることを目的とした新たな戦略を発表した。現時点ですでに世界の34%のICT市場を占める欧州だが、これをさらに強固なものとする。

 ICTの世界市場では3分の1を占める欧州だが、欧州市場においてICTは23%を占めるに過ぎない。ICT産業が分断しており、研究開発もバラバラであることが原因とされており、世界に後れをとっているとの危機感があると欧州委員会は判断している。

 そこで欧州委員会は加盟各国に、研究開発のリソースをまとめ、協同・結集することを提案するに至った。この背景には、ヘルスケア産業やエネルギー産業など、集約が成功へと結び付いた部門の成功例があるようだ。

 ICT部門の発展は、その部門のみならず、経済全体の競争力を強化し、公的サービスの効率化、生活の質的向上などももたらすとされる。これを他の部門と連動させることによる利益拡大も見込まれる。現在の経済不況においてもICT部門に投資をすることは将来を見据えて重要であり、2020年までに民間および公的な投資の金額を倍増させることにより、ICT部門の強化を図るべきとの考えが示された。

 まず手始めとして、現時点で2010年に11億ユーロが予定されている研究プログラムの規模を、2013年には17億ユーロにまで拡大するとともに、加盟各国にも経済規模に応じて同様に研究開発費を増加させることを義務付ける。また、ICT部門の世界の中心となるべく、研究機関の強化、加盟国各国間の連携強化を図ることも促進すべきとされた。

 そのために欧州全域にわたるプロジェクトをいくつか立ち上げる。例えば、慢性疾患の管理や電子IDのインフラ整備など、各国でICT部門を強化すべきプログラムを強力にバックアップする予定だ。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/09/397&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en

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( Gana Hiyoshi )
2009/03/16 16:58

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