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「水のように流れる通信を実現」Skype副社長が今後を語る |
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まず、Skypeの近況について説明した。登録ユーザー数は2008年第2四半期末で4億500万人、「1日あたり35万人増えていることになる」という。また、2008年第4四半期におけるSkype同士の通話時間は200億分（前年同期比72％増）、Skypeから固定電話および携帯電話にかけるSkypeOutの通話時間は26億分（同61％増）だった。 業績については、2008年度の売上が5億5000万ドルで、前年比44％増となった。収益源はSkypeOutなどオプションの有料サービス。なお、Skype自体は未公開企業のため、業績は親会社のeBeyがSkype事業の売上として公表したもの。 また、「Skypeは個人向けのツールとして公開されたものだが、企業での利用が30％あり、昨今の経済事情から低コストで音声・ビデオ通信を行う手段となっている」とした。 ニーリー氏は、「通信世界はパラダイムシフトを迎えている」と話す。「音声通信は固定から携帯電話へ、PCはデスクトップからノート、ネットブックなど、よりポータブルなものへ発展し、あらゆるデバイスがネットにつながる環境になった」と説明。通信はハードに依存せず、ソフトで行うようになり、異なるデバイス間を「水のように流れる通信」が実現できると話す。 ニーリー氏は、「水のように流れる通信」について、音声・ビデオ会議を例に挙げ、「会議室から自分のデスクに戻り、PCで会議の続きを行うことが可能。外出先では、携帯電話やカーナビで会議に参加でき、さらに自宅ではネットワーク対応のテレビ、冷蔵庫などから会議の続きを行うことも理論上は可能になる」と説明。「このように、すべての環境をつなげるのがSkype。今後は、ソフトを使ってどこでも通信可能にすることを目指す」と語った。
● 「Skype Shop」日本語版を数週間後に公開
バージョン4.0では、ビデオ通話の開始がワンクリックで可能になったほか、帯域管理機能によって狭い帯域のユーザーでも最適な画質を表示可能という。音声は、独自の新コーデック「SILK」を採用し、高音質化を図った。「SILK」はサードパーティ向けにロイヤリティフリーライセンスで公開することも発表している。 このほか、UIには「ストア（ショップ）」タブを追加し、Webカメラやヘッドセットなどのアクセサリを購入できるサイト「Skype Shop」へ移動できるようになった。岩田氏は、「Skype Shopの日本語版を数週間後にリリース予定」と説明。開始当初はSkype認定製品7点を用意するが、その後、徐々に追加するという。 バージョン4.0の公開当初は、多数のバグが報告されていたが、これについてニーリー氏は、「『バグはない』と言えればいいが、ソフトにバグは付きもの。ベータ版を2008年半ばから提供しており、120万件のダウンロードがあった。フィードバックは数万件におよび、それらを反映させたかたちで正式版を公開した。ユーザーも増え、手応えは感じているが、さらに良くするための開発は継続し、バグにも随時対応していく。その状況はバグフィックス情報を参照してほしい」と話した。 さらに、Mac版については、「『Skype 2.8 for Mac OS X』のベータをリリースした。Mac版の独自機能としては、スクリーンの共有機能などがある。Windows版にある『SILK』は導入していないが、今後、新しい機能は盛り込んでいく」とコメント。「引き続き、それぞれのプラットフォームで最適化されたSkypeを開発していく」と述べた。
関連情報 ■URL Skype http://www.skype.com/ ■関連記事 ・ 「Skype 4.0 for Windows」正式版公開、ただし未修正のバグも（2009/02/04）
（ 野津 誠 ）
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