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ネット上の人権侵害、2008年は過去最多の515件


インターネットを利用した人権侵犯事件の推移
 法務省は27日、全国の法務局など人権擁護機関が扱った人権侵犯事件の状況を発表した。2008年の新規救済手続開始件数は2万1412件で、前年から0.4%減少。一方、インターネットを利用した人権侵犯事件は過去最多の515件で、前年から23.2%の増加となった。

 インターネットを利用した人権侵犯事件の内訳は、名誉毀損が176件、プライバシー侵害が238件で、この2つの事案が全体の約8割を占める。また、特定の地域が同和地区であるといった書き込みなどの差別助長行為が19件あった。

 これらの事案のうち、人権擁護機関がプロバイダーなどに対して削除要請を行ったものは75件。その中には、ネット上の掲示板に「交際相手を求める」といった趣旨で実名や住所が本人の意思に反して掲載された事案や、犯罪を犯したとされる少年の顔写真や氏名が掲示板に書き込まれた事案などが含まれる。

 人権侵害事件全体では、「暴行・虐待」に関する事案が5269件(対前年比6.7%増)と最も多い。その他の事案では、女性に対するセクシュアルハラスメント事案は419件で前年から11.8%減少したが、女性に対するストーカー事案は281件で前年から13.8%増加。また、学校における「いじめ」事案は1923件で前年から10.6%減少したが、依然として高い水準にあるとしている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.moj.go.jp/PRESS/090327-2/090327-2.html

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( 三柳英樹 )
2009/03/27 14:31

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