NTT(持ち株)は13日、2009年3月期(2008年4月~2009年3月)の決算および契約数を発表した。
● フレッツ光の年間純増数は235.7万件。目標値を下回る
Bフレッツやフレッツ 光ネクストなどを含む「フレッツ光」の契約数は、前期末比235.7万件増の1113.4万件。内訳は、NTT東日本が132.8万件増の629.1万件、NTT西日本が102.9万件増の484.3万件。NTTでは中間決算発表時に純増数目標を当初の340万件から280万件に下方修正していたが、最終的に目標値を44.3万件下回った。
フレッツ・ADSLは前期末比66.4万件減の399.2万件と、400万件を割り込んだ。内訳は、NTT東日本が35.2万件減の205.8万件、NTT西日本が31.2万件減の193.4万件。
ひかり電話は前期末比228.5万件増の801.1万件で、800万件を突破。内訳は、NTT東日本が118.3万件増の424.8万件、NTT西日本が110.2万件増の376.2万件。
なお、2010年3月期末における各サービスの目標数は、フレッツ光が250万件増の1363.4万件、フレッツ・ADSLが51.8万件減の347.4万件、ひかり電話が230万件増の1031.1万件をそれぞれ計画している。
2009年3月期末の連結業績は、売上高が前期比2.5%減の10兆4163億500万円。営業利益は14.9%減の1兆1097億5200万円で、当期純利益は15.2%減の5386億7900万円となった。営業利益は予想数値を502億円下回っており、NTTでは「第3四半期まで限定的だった景気悪化の影響が利益面でもさまざまな形が顕在化した」と説明している。
2010年3月期末の業績予想は、売上高が1.1%減の10兆3000億円、営業利益が2009年3月期と同等の1兆1100億円、純利益は14.6%減の4600億円を計画。NTTでは、大幅な減収となるものの、徹底したコスト削減などによって、前年並みの連結売上高を確保したい考えだ。
● リビングPC「光BOX」を6月に発売予定。OpenID対応サービスも準備へ
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「光BOX(仮称)」の利用イメージ
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決算に合わせて公表された「サービス創造グループを目指して」と題した資料によれば、NGNサービス「フレッツ 光ネクスト」は2011年3月期末までに既存フレッツ光の提供エリア全域にサービスエリアを拡大する予定という。
個人向けサービスでは、テレビへの接続を主眼に置き、オリジナルの情報アクセスツールを同梱したリビングPC「光BOX(仮称)」を、NTT東日本とNTT西日本が6月末に発売を予定(価格は未定)。また、NTTぷららの映像配信サービス「ひかりTV」では、BSデジタル放送のIP再送信や携帯電話との連携も予定する。
eラーニング分野では、NTTグループとデジタル・ナレッジ社の間でネット教育サービスの企画会社を設立する考え。加えて、学習SNS「smart.fm」を運営するセレゴ・ジャパンと業務・資本提携を予定するほか、NTTグループが出資する「3Di株式会社」の3D仮想空間サーバーソフト「3Di OpenSim」を活用した学習システムを開発する予定という。
また、OpenIDに対応した「NTTシングルサインオン(仮称)」や、NTTグループ各社の各種決済サービスをパートナー企業のサービス決済時に利用できる「NTTペイメント(仮称)」の提供準備も進める考えだ。
関連情報
■URL
2009年3月期決算について
http://www.ntt.co.jp/news/news09/0905tfxb/ghvz090513.html
光BOX(仮称) ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0905/090513a.html
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( 村松健至 )
2009/05/13 19:43
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