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画像スパムが再流行の兆し、シマンテックが報告


 シマンテックは、4月のスパム動向をまとめた月例レポートを発表した。新型インフルエンザに便乗したスパムが多発したほか、画像スパムが再流行の兆しを見せたという。

 新型インフルエンザに便乗したスパムメールは、感染予防や治療薬に関するメッセージを記載することでユーザーの不安をあおり、メールを開かせようとするのが特徴。これらのスパムメールは、細工の施されたPDFファイルが添付されていたり、悪意のある動画へのリンクが記載され、ウイルスに感染させようとする。

 主なスパムメールの件名では、「アンジェリーナ・ジョリーが新型インフルエンザに感染(Jolie caught swine flu)」や「ニューヨークで新型インフルエンザが発生(Swine flu in NY)」「購入を急いで!新型インフルエンザの予防薬が売り切れ寸前(Be quick! Anti-swine flu drugs are almost sold out)」などが使われていたという。

 4月は画像スパムが再び流行の兆しを見せたことも特徴。画像スパムは、テキストベースのスパム検出を避けるため、メッセージを画像ファイルに記載して添付するもの。HTMLメールを表示できるメールソフトでは、本文の一部として画像を表示させる。同社によれば、2007年にはスパム全体の52%を画像スパムを占めていたが、その後は割合が減少。しかし、4月にはスパム全体の16%にまで達したという。

 シマンテックでは、添付画像にバックグラウンドノイズが追加されているなど、スパム検出を回避するために難読化を行うテクニックが用いられていたと説明。これらの画像スパムの受信者に対しては、画像に記載されたURLをブラウザのアドレスバーに直接入力するように促し、悪質なサイトに誘導しているという。

 4月の傾向としてはこのほか、金銭の取得を目的とするスパマーの多くが、経費を最小限に抑えるために無料のWebサービスを活用していたと指摘。4月時点ではスパムメール全体の91%に無料WebサービスのURLが含まれていたという。中でも、中国のトップレベルドメイン(TLD)の「.cn」が最も多く使われ、全体の20%を占めた。また、ポーランドのTDLである「.pl」も増加傾向にあり、全体の3.2%に上ったとしている。


関連情報

URL
  5月のスパムレポート(英文、PDF)
  http://eval.symantec.com/mktginfo/enterprise/other_resources/b-state_of_spam_report_05-2009.en-us.pdf

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( 増田 覚 )
2009/05/14 16:07

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