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Google Maps APIの有料版、日本でも本格販売開始

ゼンリンデータコムと提携

Google Maps API無償版・有償版の比較
 グーグルは、Google Maps APIの有償版「Google Maps API Premier」の販売を日本でも本格的に開始する。18日、国内販売代理店としてゼンリンデータコムと提携したと発表した。

 Google Maps APIはすでに無償版が公開されており、サイトに地図を表示するのに広く利用されている。有償版は、ページビューの多いサイト、あるいは業務用サイトなどクリティカルな利用に対応するため、企業向けの機能の強化や追加が行われている。

 まず、通信量については、Static Mapsリクエスト制限が、無償版では1日1000件なのに対して、有償版では1日1万件、ジオコードリクエスト制限が無償版では1日1万5000件に対して、有償版では1日10万件となる。また、有料サイト内や会員制サイト内、独自アプリケーション内、イントラネット(ファイアウォール内)での利用も可能なライセンス体系となる。

 機能面では、ルート検索や「ストリートビュー」といった基本的な部分は変わらないが、HTTPS/SSL通信にも対応している点が無償版と異なるほか、地図上の広告の表示・非表示を管理可能だ。サポート面では、サービスレベル契約(SLA)により99.9%のアップタイムを保証。また、テクニカルサポートも用意する。

 グーグルでは、飲食店や観光業者、メディア、公共サービスなどの公開サイトをはじめ、不動産や交通、建設業界の業務用途、流通・運輸業界での営業車両のトラッキングなどでニーズがあると見ている。すでに有料版が提供されていた米国では、店舗案内などのほか、陸上の車両にとどまらず、船舶の位置情報のトラッキングによる水運の事故防止や効率化の事例のほか、ニューヨーク州が道路の工事状況やライブカメラによる画像を提供するサイトで活用している事例もあるという。また、日本の企業でも全日空が2008年より、口コミ情報サイト「旅達空間」での地図表示に導入している実績がある。

 利用料金は、年額2500ドルから。ページビューに応じて価格が設定されるほか、社内アプリケーションなどではトラッキングする車両の数などの要件に応じて料金が異なる。なお、ゼンリンデータコムでは日本円の価格体系で販売し、年額50万円からとしている。


「Google Maps API Premier」導入企業例 ニューヨーク州での活用事例

PortVision社による船舶トラッキングでの利用事例 全日空「旅達空間」での活用事例

関連情報

URL
  「Google Maps API Premier」概要
  http://www.google.co.jp/intl/ja/enterprise/maps/index.html
  ゼンリンデータコムのニュースリリース
  http://www.zenrin-datacom.net/newsrelease/20090518_1.html

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( 永沢 茂 )
2009/05/18 17:06

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